野菜類の飼料化における酸性デタージェント繊維含量の定量法

タイトル 野菜類の飼料化における酸性デタージェント繊維含量の定量法
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所
研究課題名
研究期間 2008~2009
研究担当者 甘利雅拡
永西 修
寺田文典
野中和久
発行年度 2009
要約 野菜類を主原料とした家畜飼料における酸性デタージェント繊維の定量では、ペクチン質の除去が必要であり、中性デタージェント溶液で煮沸処理した残渣について、酸性デタージェント繊維分析を行う方法が適切である。
キーワード 野菜類、デタージェント分析、酸性デタージェント繊維、飼料利用
背景・ねらい 野菜および果実類を家畜飼料として活用する際に飼料成分の把握は重要であり、特に繊維質成分は反すう家畜において、飼料としての栄養的な評価のために不可欠なものである。しかし、現在、世界的に最も利用されているデタージェント分析では、これらの飼料は中性デタージェント繊維(NDFom)より酸性デタージェント繊維(ADFom)が大きい値を示す現象が多々みられる。これは野菜および果実類中のペクチンがADFom中に残留することにより、ADFomが正しく評価されていないためであり、飼料としての栄養価値を過小評価することになる。そこでADFomを正しく評価する分析法を開発し、より精度の高い栄養評価のための指標とする。
成果の内容・特徴
  1. 野菜類におけるADF分析では、中性デタージェント溶液(ND溶液)で1時間煮沸後のNDF残渣について酸性デタージェント溶液(AD溶液)による煮沸処理を行い、この分析結果はn-ADFomと表示する。その詳しい手順は図1に示すとおりである。
  2. 主要野菜におけるNDFomおよびADFom分析値は、表1に示したとおりである。大半の野菜において、ADFom分析値はNDFom分析値を上回る値であり、理論的に適切でないことが明らかである。
  3. 主要野菜におけるn-ADFom分析値は、表1に示したとおりであり、NDFom分析値を上回ることがない。
  4. イネ科およびマメ科牧草におけるn-ADFom分析値は、ADFom分析値より4%程度小さい値を示す(表1)ため、同一のものとして扱うことはできない。しかし、それらの差が小さいことから、野菜においては、n-ADFomの表記あるいは分析法を明記して、n-ADFomをADFom分析値として適用することを推奨する。
成果の活用面・留意点
  1. n-ADFom分析を適用する飼料は、野菜類およびこれらを主原料とした製造粕類および食品残渣等とする。
  2. ペクチン質を多く含有する果実およびその残渣にもn-ADFom分析は適用できる。
  3. n-ADFom分析では、ND溶液処理の後、AD溶液で煮沸するが、AD溶液は1規定硫酸を使用しているため、ND溶液処理残渣をトールビーカーへ移す時は、耐酸性の手袋をするなど皮膚に触れないように注意する。
  4. 従来のADFomではペクチン質の残留によりADFomを過大に評価し、栄養価を低く評価ししてしまうため、野菜類等の飼料設計にはn-ADFomを用いる方が好ましい。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010024393
カテゴリ 飼料設計

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