硝酸態窒素濃度が低いイタリアンライグラス中間母本候補系統「LNG5」

タイトル 硝酸態窒素濃度が低いイタリアンライグラス中間母本候補系統「LNG5」
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所
研究課題名
研究期間 2000~2009
研究担当者 川地太兵
原田久富美
荒川 明
須永義人
水野和彦
畠中哲哉
内山和宏
杉田紳一
発行年度 2009
要約 イタリアンライグラス中間母本候補系統「LNG5」(エルエヌジーファイブ)は硝酸態窒素濃度が市販品種中で最も低い「優春」よりも34%低い。また市販品種と単交配させた後代の硝酸態窒素濃度は両親のおよそ中間を示す。
キーワード 低硝酸態窒素濃度、イタリアンライグラス中間母本、飼料作物育種、土壌肥料
背景・ねらい 飼料畑に多量の家畜ふん尿や窒素肥料が投入されると、作物中に硝酸態窒素が高濃度に蓄積され、反すう家畜に対して硝酸塩中毒を引き起こす。イタリアンライグラスは主要な冬作飼料作物であるが、窒素施肥によく反応して硝酸態窒素を蓄積しやすいことが知られている。そこで、硝酸態窒素を蓄積しにくく、安全性の高いイタリアンライグラス系統を開発する。
成果の内容・特徴
  1. イタリアンライグラス中間母本候補系統「LNG5」は、幼苗期および出穂期の硝酸態窒素濃度などを指標とした選抜(2001年度および2006年度畜産草地研究成果情報)を5回繰り返すことにより育成された2倍体の早生系統である。
  2. 1作あたり牛ふん堆肥を15t/10a連用している圃場において、「LNG5」の硝酸態窒素濃度は市販品種の中で最も低い「優春」よりも4作平均して34%低い(図1)。
  3. 「LNG5」と「いなずま」および「タチワセ」を単交配させた後代の硝酸態窒素濃度は両親の濃度のおよそ中間となる(図2)。これらのことから、「LNG5」との交配により効率的に硝酸態窒素濃度が低い品種を作出できる。
  4. 「LNG5」の収量性は市販品種の平均程度であり、耐倒伏性は優れている品種と同程度である(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 「LNG5」を母材として、硝酸態窒素濃度が低い実用品種の育成に利用できる。
  2. 「LNG5」の硝酸態窒素濃度は市販品種と比較して低いが、堆肥や窒素化学肥料を過剰に施用した場合、急性硝酸塩中毒の基準値である乾物あたり0.2%を上回る。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010024389
カテゴリ 育種 イタリアンライグラス 飼料作物 施肥 土壌管理技術 品種

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