タイトル |
HMG投与による肉用牛(日本短角種)の誘起多胎技術 |
担当機関 |
東北農業試験場畜産部家畜繁殖研究室 |
研究課題名 |
|
研究期間 |
1989~1991 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1991 |
成果の内容・特徴 |
- 技術・情報の内容及び特徴
- HMG投与量の増加に伴い、発情時の発育卵胞数と黄体形成数が多くなり、
HMG100IU1回投与及び150IU1回投与で安定した双子生産に適した2個排卵 の確率が高くなった(表1)。
- HMG100IUとPGF2α(HMG投与後24時間)による野外試験の結果、
2個排卵の割合は23頭中15頭(65%)であり、3個以上の排卵がみられた牛は 少なかった(図1)。
- HMG100IU投与とまき牛繁殖を組み合わせた上記の野外試験の受胎成績では、
超音波診断装置による妊娠鑑定で平均胎子数1.6頭が得られたが、実際の 双子分娩頭数は18頭中5頭に減少した(表2)。
- 技術・情報の適用効果
誘起多胎技術では、妊娠途中での流死産が起こり易くなる三子以上の多胎 妊娠を回避することが重要になる。この点、従来用いられてきたPMSGに比べて、 HMGの低単位投与(100IU)によって安定した双子生産に適した2個排卵の高い 確率が得られる。ただし、子付き授乳牛では卵巣反応が若干劣るようであり、 HMG投与量を150IUに増やす必要があると考えられる。
- 適用の範囲
東北地域の日本短角種飼養地帯
- 普及指導上の留意点
まき牛繁殖と組み合わせて誘起多胎を行なう場合、8頭程度の群を同時に 処置しても受胎率に影響はないが、野外試験でみられたように広い牧区では 受胎率が低下するので留意する。また、双胎妊娠牛では特に放牧期の栄養 管理に注意する。HMG:ヒト閉経期性腺刺激ホルモン
|
URL |
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010024130 |
カテゴリ |
肉牛
乳牛
繁殖性改善
|