タイトル |
桑園における土壌処理型除草剤連用による草種の変化と抑草効果 |
担当機関 |
福島県蚕業試験場 |
研究課題名 |
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研究期間 |
1987~1990 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1990 |
成果の内容・特徴 |
- 技術・情報の内容及び特徴
特定の除草剤を連用すると、薬剤の特性により発生草種が変化する例が多く 見られる。土壌処理剤を3年連用した場合の草種の変化と薬剤の効果を明らかにした。
- 無処理時の雑草発生量は、その年の気象により異なり特に、夏草は1988年多雨時に
ツユクサ、1990年の高温少雨時にスベリヒュが増加傾向を示した。
- 発生雑草は、各剤ともに1年目より2年目、2年目より3年目で草種が、少なくなり、
草種の科が特定化する傾向が見られた。
- 草種の特定化は薬剤の特性により異なり、リニュロン剤はイネ科、トリフルラリン、
ペンディメタリン、ノリフルラゾン剤はキク科とトクサ科、CAT剤はトクサ科、 アメトリン剤はトクサ科とキク科であった。
- 連用が長くなるにともない、キク科の草種が1年生・越年草(ノボロギク、ヒメムカシヨモギ、
ヒメジョオン)から多年生(ヨモギ)に変化する傾向が見られた。
- トクサ科(スギナ)またはキク科(ヨモギ)などの多年生が発生すると2~3年後には、
春夏ともに優占草種となる傾向がある。
- 各薬剤の抑草効果は、DBN剤およびDBN剤との混合剤(トリフルラリン、DCMU剤)が
春夏ともに期間が長い。
- 3年間に6回連用し、薬害と認めた薬剤はDBN・DCMU剤で3年目の夏より発生した。
症状は上~中位葉にかけて葉脈が黄色を呈し、後に葉全面に白黄色でDCMU剤の 吸収害であった。
図1 土壌処理剤の連用による草種の変化と抑草効果 (冬季処理調査) 図2 土壌処理剤の連用による草種の変化と抑草効果 (夏季処理調査) - 技術・情報の適用効果
春草・夏草の発生草種により除草剤の、選択が可能となり、効果的利用により 周年管理体系が確立され、除草管理が省力化される。
- 適用の範囲
県内全域
- 普及指導上の留意点
草種に適した除草剤の選択と優占草種が変化したら適切な除草剤に替える。
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URL |
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010024027 |
カテゴリ |
きく
桑
雑草
省力化
除草
除草剤
土壌処理
薬剤
よもぎ
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