チャにおける高アントシアニン新品種候補「枕個03-1384」

タイトル チャにおける高アントシアニン新品種候補「枕個03-1384」
担当機関 茶IPM研究チーム
研究課題名
研究期間 2001~2008
研究担当者 根角厚司
荻野暁子
吉田克志
田中淳一
谷口郁也
山本(前田)万里
村上章(日本製紙グループ本社)
発行年度 2008
要約  「枕個03-1384」は炭疽病、輪斑病に抵抗性を有し、高アントシアニン系統である「茶中間母本農6号」よりも新芽中のアントシアニン含量が高く、栽培特性に優れている。
キーワード チャ、枕個03-1384、品種、アントシアニン
背景・ねらい アントシアニンは抗酸化作用や抗眼精疲労作用が期待できる植物由来天然成分として注目されており、色素原料として果樹類やいも類等様々な植物が利用されている。チャにおいても高アントシアニン品種が育成されれば、カテキン類等の機能性成分とアントシアニンの同時利用が可能となり、新たな需要の創出が期待できる。これまでに高含量育種素材として「茶中間母本農6号」を育成したが、定植後の活着や収量性などの栽培特性が劣り実用生産が困難であることから、「茶中間母本農6号」を利用して、優れた栽培特性のアントシアニン高含有品種を育成する。
成果の内容・特徴
  1. 「枕個03-1384」は「茶中間母本農6号」を交配親にして、その自然交雑実生群から選抜した系統であり、新芽の色および水色は濃い紅色を呈する(図1、図2
  2. 一番茶新芽のアントシアニン含量は「やぶきた」の約20倍、茶中間母本農6号の約2倍である(表1)。
  3. 秋冬番茶のカテキン含量は、「茶中間母本農6号」よりもEGCGが多く、「やぶきた」よりもEGCが少ない(表1)。
  4. 圃場における定植後の活着は、光独立栄養培養法により育苗した苗を用いた場合、茶「中間母本農6号」よりも優れ(表2)、幼木期の生育は良好である。
  5. 炭疽病および輪斑病に対する抵抗性は「やぶきた」よりも強であるが、赤葉枯病にはやや弱である(表2)。
  6. 樹姿は中間型で定植後の活着、樹勢が良好であることから、幼木期の仕立ては容易である(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 摘採適期を過ぎるとアントシアニン含量は減少する。
  2. 挿し木床での生育は「やぶきた」よりも劣るが、光独立栄養培養技術を用いて育苗したプラグ苗は定植後の活着および生育が良好であることから、定植時は大苗もしくはプラグ苗を用いることが好ましい。
  3. 本系統は、アントシアニン高含有機能性茶飲料や天然着色料としての利用が考えられる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010023673
カテゴリ 育種 育苗 機能性 機能性成分 栽培技術 挿し木 新品種 炭疽病 抵抗性 品種

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