トマトのハイワイヤー誘引栽培における基部側枝葉による果実糖度の向上

タイトル トマトのハイワイヤー誘引栽培における基部側枝葉による果実糖度の向上
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所
研究課題名
研究期間 2007~2008
研究担当者 佐々木英和
河崎靖
安場健一郎
鈴木克己
高市益行
発行年度 2008
要約  トマトのハイワイヤー誘引栽培では、基部の強勢な側枝1本を5葉程度で摘心して残すことにより、収量を低下させずに果実糖度を高めることができる。
キーワード 糖度、基部側枝、トマト、ハイワイヤー誘引
背景・ねらい  トマトの施設栽培では、多収生産のためにハイワイヤー誘引による長期多段栽培が行われている。本栽培様式では、主茎長が10m以上になることがあり、作業性の向上や病害の予防のために収穫果房より下位節の葉を摘葉する。根に近い葉から摘葉が進む結果、成熟前の果実付近に位置する葉が、植物体の根部に最も近いソース葉となり、果実と根とで光合成産物の競合が起きる可能性が考えられる。そこで、根への光合成産物の供給を補うために、株元近くの成育が旺盛な側枝の葉(基部側枝葉)を残す処理が、果実収量と糖度に及ぼす影響を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. トマトのハイワイヤー誘引栽培において、主茎の収穫終了果房より下位の葉は摘葉し、株元近くの成育が旺盛な側枝を1本だけ伸ばして着花節下で摘心し、5枚程度の葉を残す(図1)。基部側枝は、1から2カ月を目安に、新しく出現する基部側枝を伸長させて更新する。
  2. 基部側枝葉を残すことで、第1果房より下位の葉が全て摘葉されてから収穫の始まった第3果房以降は、各果房で果実糖度が有意に高くなる(図2)。
  3. 収穫開始は、基部側枝葉の有無に関わらず同時期となる。第1果房から第12果房までの収量と不良果収量に有意な差はない(図3)。
  4. 株当たりの根活性の指標となる出液速度は、基部側枝葉があることで早くなる(図4).
成果の活用面・留意点
  1. 本試験の供試品種は「桃太郎ヨーク」である。
  2. 2007年11月1日播種、12月14日定植し、2008年2月22日から6月10日まで収穫した、誘引線高さ2.8mのハイワイヤー誘引・かけ流し式ロックウール養液栽培(各区10株、栽植密度約1975株/10a)での結果である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010023670
カテゴリ 栽培技術 施設栽培 トマト 播種 品種 養液栽培

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