わが国各地における各種温室の暖房燃料消費量の試算ツール

タイトル わが国各地における各種温室の暖房燃料消費量の試算ツール
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所
研究課題名
研究期間 2006~2007
研究担当者 安場健一郎
高市益行
黒崎秀仁
川嶋浩樹
発行年度 2007
要約  開発したツールは、温室の大きさや被覆資材、暖房温度・期間等の条件を与えると、対象地域の気象条件に対応した暖房燃料消費量を算出してグラフ表示する。設定条件による暖房燃料消費量の違いを確認でき、施設規模、資材選択および温度管理手法などの検討に利用できる。
キーワード 温室暖房、燃料消費量、暖房デグリーアワー、省エネルギー
背景・ねらい  温室の暖房燃料消費量は、地域の気象条件、温室の形状や被覆資材の種類、内張りの有無・層数などによって大きく変化する。省エネルギー化するための施設・装備や管理温度について検討する場合、気象条件や温室の形状・被覆資材、暖房設定温度などの組み合わせは多様になることから、各種条件を与えると暖房燃料消費量が試算できるツールがあると非常に有益である。そこで、わが国各地の平年の気象データから、温室の暖房燃料消費量を試算して、簡単にグラフ表示できる簡易なツールを作成する。
成果の内容・特徴
  1. 本ツールで試算できる対象地点は、気象官署約50カ所、気温・日照時間を観測しているAMeDAS観測所約280カ所(気象庁半旬別平年値を使用)である。
  2. ツールの試算手順を図1に示す。試算対象地点と暖房期間および暖房温度から、日照時間を考慮した三原(1978)の式により、暖房必要熱量(暖房デグリーアワー)を算出し、温室の諸条件(床面積、軒高、カーテンの層数、被覆資材の種類など)から、岡田(1980)、および林ら(1986)の手法で放熱係数を算出する。地中熱の影響も検討できる。
  3. 同時に扱える条件数(6組)について、必要な数値を選択あるいは入力すると、即時に燃料消費量が試算され、グラフ表示される(図2)。
  4. 本ツールは、暖房燃料消費量の温室規模や軒高、被覆資材による違い、期間ごとの設定温度を変化させる効果などを簡単に試算できるので、燃料消費節減方策の検討に有効である。
  5. その他の機能として、クリモグラフ(日射-気温図)、および年間暖房デグリーアワーの比較表示ができる。
成果の活用面・留意点
  1. 本ツールは汎用表計算ソフトMicrosoft Excelとそのマクロ言語(VBA)で作成し、Excel2003およびExcel2007について動作確認をしている。
  2. 本ツールは、各種条件についての相対的な比較に適している。計算に必要な各種の熱的特性値は、主として暖地で測定された文献に基づいている。必要に応じて、利用者が該当項目に直接、特性値を入力しても試算・グラフ表示できる。
  3. 経験定数Cの値には、文献による一般的な値である0.9を用いている。各温室の絶対的評価を行う場合には、実測値などから得られた数値を入力して利用する。
  4. 本ツールの気象官署データ版を野菜茶業研究所の以下のホームページで公開している。http://vegetea.naro.affrc.go.jp/joho/index.html
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010023641
カテゴリ 温度管理 くり 省エネ・低コスト化

この記事は