パイプ基礎工法と屋根ユニット工法を特徴とする低コスト耐候性園芸用ハウス

タイトル パイプ基礎工法と屋根ユニット工法を特徴とする低コスト耐候性園芸用ハウス
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所
研究課題名
研究期間 2004~2006
研究担当者 安場健一郎
伊藤嘉規
河崎 靖
花岡 忠
鬼頭 功
近藤利徳(愛知農総試)
工藤庸介(大阪府大)
高市益行
黒崎秀仁
佐々木英和
坂上 修
小出隆子
小嶋富士雄
上林義幸
森山英樹(農工研)
石井雅久
川嶋浩樹
川嶋和子
大森弘美
大川浩司
大林 厚(MKVプラテック(株))
池田英男
中野明正
中野有加
渡辺 賢(グリンテック(株))
渡辺慎一(九州沖縄農研)
木全卓
鈴木克己
発行年度 2006
要約  パイプ基礎工法はフーチング基礎工法より強度と作業効率に優れる。薄板軽量形鋼を用いる屋根ユニット工法は、従来法より工期と部材費を大幅に削減できる。両工法と高耐久軟質被覆資材を利用すると、硬質プラスチック被覆鉄骨ハウスと比べて建設経費を約4割削減できる。
キーワード パイプ基礎工法、屋根ユニット工法、高耐久軟質被覆資材、低コスト耐候性ハウス
背景・ねらい  施設生産では、生産性の向上と栽培管理の合理化のため、耐候性が高く周年栽培が可能な大型ハウスの導入が期待されている。しかし、耐候性の高いハウスはコストが高いので、経営安定のために、大幅な低コスト化が望まれている。そこで、従来の園芸用ハウス建設手法の部材製造から流通・組み立ての工程を抜本的に見直すことにより、新しい工法を開発して建設コストを大幅に低減する。
成果の内容・特徴
  1. パイプ基礎工法は、土を掘らずに鋼製パイプを4方向に斜めに打込む工法で、作業効率に優れ工期を短縮できる(図1)。この基礎の引抜き強度は、一般的な粘性土壌において約2tで、コンクリートフーチング基礎(900mm角)に比べて1.5倍以上である。
  2. 屋根ユニット工法は、4.5m×9mの大きさにユニット化した屋根構造を地上で組立て、天窓部材を組み付け後、クレーンで吊り上げる工法である(図2)。屋根部材として用いる薄板軽量形鋼は汎用品でコストが低く、タッピングビスで容易に組立てできるため作業効率が良く、従来10aあたり140人・日を要する鉄骨組立工程を85人・日まで短縮できる。
  3. ハウスの形状は天窓換気式の丸形屋根型で、軒高は3.5mである(図3)。10年展張型PO系フィルムで被覆し、設計強度は耐風性50m/s、耐雪性30kg/m2、作物荷重15kg/m2である。床面積27m×36m(972m2)の実証モデルハウスの建設では、基礎打ち込み開始から外張り被覆完了までの建設日数は、平均作業人数4人で約25日であり、工期を従来工法の約1/3に短縮できる。24個の屋根ユニット(972m2)を1台のクレーンで吊上げて組み上げるに要する日数は1~1.5日である。
  4. 基本仕様のハウスでは、従来工法の全建設工程(170人・日/10a)を約4割削減できる。部材の供給体制が整ったとして2,000m2規模で試算したハウス本体の建設コスト(被覆資材、輸送費、建設工賃込み、カーテン・暖房装置等の装備を除く)は、従来の硬質プラスチック被覆鉄骨ハウス(V類型)に比較して約40%減で、使用鉄骨量は約30%削減となる(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. パイプ斜杭打込み基礎は、砂質土や大きな礫の混じった土質および岩盤には適用できない。
  2. 屋根ユニットの長辺方向が棟方向となる構造のため、棟方向を南北にとる場合は間口が4.5mとなる。棟方向を東西にとる場合には、9.0mの広い間口で利用できる。
  3. ハウスの強度は壁構造で保持されているので、正方形に近い形の方が強度を確保しやすい。1棟が約4,000m2を超える場合には、ハウス内に補強ブレースで壁構造を設ける必要がある。
  4. 2007年4月からグリンテック社より一般向けに市販開始予定である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010023620
カテゴリ 経営管理 コスト 栽培技術 低コスト 輸送

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