タイトル | タマネギに含まれるケルセチンの生体利用性を高める摂取法 |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 野菜茶業研究所 |
研究課題名 | |
研究期間 | 2002~2003 |
研究担当者 |
伊藤秀和 一法師克成 東 敬子 堀江秀樹 |
発行年度 | 2003 |
要約 | ケルセチンはタマネギに豊富に含まれる機能性成分の一つであるが、ラットに脂質あるいは乳化剤と同時にタマネギを給餌する時、血漿へのケルセチン代謝物の蓄積が高まる。 |
キーワード | タマネギ、ケルセチン、生体利用性、吸収、脂質、乳化剤、動物実験 |
背景・ねらい | フラボノイド類は様々な生理機能を持つことが知られ、中でも抗酸化性は酸素ストレスによって引き起こされる動脈硬化症やがんなどの疾病の予防との関連から注目されている。野菜類に広く存在するケルセチンは、高い抗酸化活性を有するフラボノイドである。そこで、ケルセチンの主要な給源であるタマネギを摂取したときのケルセチンの吸収・代謝、すなわち生体利用性を高めるために効果的な食品の組み合わせを明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. タマネギ粉末添加飼料(タマネギ濃度5.8~7.2%、ケルセチン量一定)をラットに2週間摂取させた後の血漿中のケルセチン代謝物(ケルセチン抱合体およびイソラムネチン抱合体)の蓄積量は、4.6%以上の大豆油を含む飼料区で有意に増大する(図1)。大豆油以外の脂質として魚油、牛脂、レシチンを用いても同様の効果が認められる。 2. 4.6%大豆油を含むタマネギ飼料(タマネギ濃度6.2%)と乳化剤を含む飲み水をラットに2週間摂取させた場合、乳化剤非摂取区よりも血漿中ケルセチン代謝物の蓄積を有意に高める(図2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 実際の食生活において、タマネギを油炒めにしたり、油脂食品や乳化剤が添加された食品(食肉加工品、乳製品など)と一緒にタマネギを食べることにより、ケルセチンの生体利用性を高め、疾病予防機能を活かすことができるものと期待される。 |
URL | http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010023552 |
カテゴリ | 加工 機能性成分 たまねぎ 大豆 |
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