ナス収穫ロボット

タイトル ナス収穫ロボット
担当機関 (独)農業技術研究機構 野菜茶業研究所
研究課題名
研究期間 2000~2002
研究担当者 雁野勝宣
黒崎秀仁
林茂彦
発行年度 2002
要約 ナス収穫ロボットは、V字型に整枝されたナスの畝間を走行し、両側に着果した果実のうち一定の大きさの果実を選択したのち、果柄を挟持するとともにその上部を切断することにより、果皮に接触することなく採果を行う。
キーワード ナス、収穫、ロボット、画像処理、マニピュレータ
背景・ねらい ナス等の果菜類の収穫作業では、作業者は大きさが異なり点在する果実の中から収穫適期の果実を選択し採果しており、その機械化は図られていない。果実の位置や大きさを瞬時に判断し果実を傷つけずに扱うためには、知能化されたロボットシステムが必要で、これまでロボット収穫のための基本要素が開発されているが、実用化には至っていない。そこで、施設内を走行し収穫適期の果実のみを採果するナス収穫ロボットの開発に取り組む。
成果の内容・特徴 1.
ナス収穫ロボットは、図1と表1に示すように制御部、センサ部、マニピュレータ部、エンドエフェクタ、走行車両から構成され、V字型整枝されたナスを対象に畝間に敷設されたレール上を走行し収穫を行う(図2)。
2.
ナス収穫ロボットは、図2に示すように3段階の高さおよび株ごとに分割された収穫領域を対象に処理を行う。原点を開始点として進行方向に株間距離ずつ間欠的に移動し、図2の丸数字で示す順にマニピュレータ先端を収穫領域の手前に順次移動させ、設定した区間の収穫処理が終了すると原点に復帰し停止する。
3.
採果の方法は、まず収穫領域の手前でCCDカメラの画像を処理しナス果実を検出する。次に左上の果実を目標に、果実距離がおよそ200mmで、果実重心が画面中央になるように接近する。ここで再度画像処理を行い、収穫適否の判定と果実基部の検出を行う。そして収穫適期ならば、図3のように採果ハサミを果柄に進入させ、挟持用下刃で果柄を挟持するとともにその上部を採果ハサミで切断する。最後に果実を収穫箱に収納する。収穫領域の手前で検出したすべての果実に対して同様の処理を行う。
4.
ナス収穫ロボットの収穫性能は表1に示すように、畝間側に露出していない果実を除く収穫成功割合が約48%である。果実1果あたりの採果処理時間は約43秒で、そのうち収穫適否の判定までの時間が大半を占める。また、原点への復帰時間を含めた作業能率はおよそ15m/hである。
成果の活用面・留意点 1.
ナス収穫ロボットは走行と組み合わせて収穫の基本動作を実行でき、施設生産における果菜類の自動収穫のための中核技術となる。
2.
収穫できない主な原因は、果実が畝間側に露出していないこと、収穫適否の判定ミス、果柄挟持の不具合で、栽培管理法を含めた技術の改善が必要である。
3.
隣接する通路への移動技術、収穫物を搬送する技術との融合を図る必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010023484
カテゴリ 画像処理 機械化 栽培技術 なす ロボット

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