タイトル | 二本仕立て一果どり立体栽培スイカの果実肥大期の光合成産物の動態 |
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担当機関 | (独)農業技術研究機構 野菜茶業研究所 |
研究課題名 | |
研究期間 | 2001~2004 |
研究担当者 |
岡野邦夫 高市益行 川嶋浩樹 中野有加 渡邉慎一 東出忠桐 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 二本仕立て一果どりで立体栽培されたスイカでは、果実肥大期間を通して光合成産物の大部分は果実に分配される。根への光合成産物の供給は、主として無着果づるの葉から行われる。 |
キーワード | スイカ、果実肥大期、光合成産物、ソース・シンク関係、果実、根 |
背景・ねらい | スイカの立体栽培(垂直整枝)では、果実の大きさの決定や果実肥大期後半の生理的萎ちょう症の発生などに光合成産物の転流・分配が深く関わっていると考えられる。スイカ立体栽培において、ある程度大きな果実を生産する場合には、葉面積を確保するために果実が着生するつるとしないつるが混在する二本仕立てを採用する必要があるが、このような整枝法での光合成産物の動態については未解明である。そこで、二本仕立て一果どりで立体栽培されたスイカにおける果実肥大期の光合成産物のソース・シンク関係を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. 果実肥大期の植物体の乾物重の増加は、主として果実の乾物重の増加による(図1)。 2. 果実肥大期に葉で同化された光合成産物は、その葉が着生しているつるへの着果の有無や葉位(図2)にかかわらず、果実肥大期間を通して大部分が果実に分配される(表1の_部)。 3. 根への光合成産物の供給は、果実肥大期間を通して無着果づるに着生している葉から行われ、着果づるに着生している葉からはほとんど行われない(表1の=部)。 4. 光合成産物の転流率(葉で同化された光合成産物のうち葉外へ転流される割合)や果実への分配率(葉外へ転流された光合成産物のうち果実へ分配される割合)は、果実肥大の旺盛な果実肥大中期で高くなる傾向がある(表1の□部)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 立体栽培スイカの果実肥大を促進するためには、葉面積の確保とともに各葉の日当たりをいかによくするかが重要である。 2. 生理的急性萎ちょう防止には、無着果づるの葉面積の確保がより重要であると考えられる。 3. 本成果で用いた品種は‘縞王マックスRE’である。 |
URL | http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010023482 |
カテゴリ | すいか 品種 |
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