基盤整備直後にイブキジャコウソウを栽植被覆する法面管理の経営評価

タイトル 基盤整備直後にイブキジャコウソウを栽植被覆する法面管理の経営評価
担当機関 岩手農研セ
研究課題名
研究期間 2008~2008
研究担当者 須藤勇人 
小川勝弘 
発行年度 2008
要約 基盤整備直後の農地法面にイブキジャコウソウを栽植被覆する場合、100m2当たり導入経費(資材費+労働費)は36,779円、作業時間は約48時間である。年間労働時間は、定植3年目以降に慣行を下回り、累積費用は、定植11年目で慣行を下回る。
キーワード イブキジャコウソウ、基盤整備、法面管理、経営評価
背景・ねらい 岩手県農業研究センターでは、寒冷地におけるグラウンドカバープランツに関する試験研究から、イブキジャコウソウは耐寒性、耐暑性が強く、被覆能力も高いことから、農地法面の雑草管理に有効であることを確認している。
また、先般、農業者が容易に自家増殖し、定植、管理が出来るよう栽培マニュアルを成果公表し、現地実証植栽の希望者には母株提供を行っている。
イブキジャコウソウによる農地法面の雑草管理は、定植後の雑草抜き取りに多くの時間を要する問題があり、基盤整備直後の雑草が少ない時期に植栽することで、定植後の雑草管理の省力化を図ることを目指す。
しかし、基盤整備事業地区に導入する場合、植栽に係る費用や作業時間が明確でないことから、導入判断がしにくいという課題がある。そこで、イブキジャコウソウの植栽に係る経費、労働時間を取りまとめるとともに経営的な評価を行い、導入判断に資する。
成果の内容・特徴
  1. イブキジャコウソウの法面被覆に係る導入経費(資材費+労働費)は、100m2当たり36,779円、労働時間は約48時間である。作業別の労働時間では、定植が28時間(58%)と最も多く、次は育苗の13時間(27%)である(表1)。
  2. イブキジャコウソウによる法面管理を慣行草刈り作業と比較した場合、100m2当たりの年間労働時間は、定植3年目以降に慣行を下回り(表2)、累積費用は、定植11年目で慣行を下回る(図1)。
    また、単年度の労働時間は、定植2年目以降から慣行を下回る(表2)。
  3. イブキジャコウソウは、水稲の育苗作業終了後のハウス施設で育苗が可能であり、育苗・定植・水管理等の作業時期は、水稲作業と競合しない期間を有効に活用できる(図2)。
  4. イブキジャコウソウの現地実証を希望する農家等26 ヶ所を対象とした目的調査では、法面除草作業の効率化が52%と最も多く、次に環境保全活動が32%、その他、都市・消費者との交流を目的とする導入例もある。
成果の活用面・留意点
  1. 本成果は基盤整備事業や地域保全の補助制度等への導入の参考となる。例えば「農地・水・環境保全向上対策事業」等の補助制度を活用する場合(補助率50%の場合)の累計費用は、定植6年目で慣行草刈り作業を下回る(図1)。
  2. 今回作成したイブキジャコウソウの経営評価は、基盤整備直後の畦畔法面に植栽した試験区のデータに基づき作成している。雑草が繁茂している法面の場合は、定植前後の除草作業時間が増加するので留意すること。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010023380
カテゴリ 育苗 経営管理 栽培技術 雑草 省力化 除草 耐寒性 耐暑性 水管理

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