着色が良く食味の優れる早生リンゴ新品種「ファーストレディ」

タイトル 着色が良く食味の優れる早生リンゴ新品種「ファーストレディ」
担当機関 山形農総研セ
研究課題名
研究期間 1994~2007
研究担当者 安孫子裕樹
丸川崇
新野清
西村幸一
石黒亮
発行年度 2008
要約 リンゴ新品種「ファーストレディ」は8月末~9月上旬に成熟する品質良好な早生種である。果実の大きさは300g前後である。果形は円形、果皮色は濃赤色で縞が入り、平坦地でも容易に着色する。果肉が硬く、歯ざわりが良く、甘味・酸味とも多く、早生種の中では食味に優れる。
キーワード リンゴ、新品種、早生種、「ファーストレディ」
背景・ねらい 山形県の気象風土に適した商品性の高い、早生種のオリジナル優良品種を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 育成経過
    交雑親:「さんさ」×「つがる」、交雑年:1994年、初結実:2002年、一次選抜:2002年、
    二次選抜:2005年、山形県有望品種編入年:2008年、種苗登録出願公表:2008年
  2. 特性概要
    1. 開花期は「さんさ」、「つがる」、「ふじ」より開花始期で1日程度遅く、満開期で2日程度遅い。収穫期は8月末~9月上旬である(表1、2)。
    2. 樹姿は開張し、樹勢は始め強いが、結実してくると落ち着いてくる。短果枝の発生は中で、花芽の着生は比較的良好である。また、収量性も比較的多い(表1)。
    3. 果実品質
      果形は円形で、果実重は300g前後である。果皮色は濃赤色で縞が入り、平坦地でも容易に着色する。肉質は硬く、歯ざわりが良い。糖度は14%前後、酸度(リンゴ酸換算)は0.3~0.4g/100ml程度で、甘味・酸味とも多く、早生種の中では食味が優れる。梗あ部とがくあ部にさびの発生が見られる。心かび、つる割れの発生はほとんど見られない(表2)。
    4. 日持ち性は20℃一定条件下で5日程度であり、同時期に収穫した「つがる」(収穫前期)と同程度である(表3)。
    5. S遺伝子型は「S35」と判明しており、また、交雑試験の結果からも花粉親として使用した場合、「ふじ(S19)」「さんさ(S57)」「つがる」(S37)」「千秋(S17)」「王林(S27)」「陽光(S39)」「シナノスイート(S17)」等の主要品種と和合性がある。ただし、開花期は主要品種よりやや遅い。
成果の活用面・留意点
  1. 年次により収穫前落果が発生するので、落果防止剤の散布は必要と考えられる。
  2. 年次により他品種同様、日焼け・蜜障害が発生する場合がある。
  3. 斑点落葉病に対し罹病性は「ふじ」並であるが、黒星病に対しては「ふじ」より弱い。ただし、通常の早生種の病害虫防除体系で問題はない。
  4. 収穫が遅れると脂質の発生および蜜障害が増加してくるので、適期収穫を行う。
  5. 苗木の販売は、県単独事業で育成された品種であるため、当面は山形県内限定販売となる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010023327
カテゴリ 黒星病 新品種 品種 病害虫防除 良食味 りんご

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