水田転換畑での大豆栽培における暗渠内水位調節機能の利用方法

タイトル 水田転換畑での大豆栽培における暗渠内水位調節機能の利用方法
担当機関 宮城古川農試
研究課題名
研究期間 2008~2008
研究担当者 冠秀昭
星信行
神崎正明 
発行年度 2008
要約 暗渠内水位の設定を作土内とし、暗渠内に用水を供給することにより、圃場全体の作土中の土壌水分を増加させることができ、大豆の出芽が良好になる。生育期間中に暗渠内水位を地表面下30cmに維持することで、降雨が少ない条件では、収量の増加が期待できる。
背景・ねらい 水田転換畑では、土壌水分条件を畑作物の生育に適する状態にすることが困難である。そのため、圃場の排水機能に加え暗渠内水位調節機能を付加した暗渠排水整備が行われている。しかし、大豆栽培時におけるそれらの利用方法に関する知見は少ない。そこで、水田転換畑での大豆栽培時における暗渠内水位調節機能の利用方法について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 播種後の乾燥が予想される場合、暗渠内水位を作土内(地表面0cm~-15cm)に設定し、用水を暗渠内に供給することにより、圃場全体の土壌体積含水率を上昇させることができる(図1)。用水供給の目安としては、給水桝から溢れない程度の量(約6~7L/s)を、地表面の多くが黒く変色する程度まで(総供給量で約50mm)給水する。
  2. 種子近傍の土壌水分が増加することにより(図1)、慣行に比べて出芽が早まり、早期に初生葉が展開する(図2左)。特に乾燥条件では、出芽率が向上する(図2右)。
  3. 種子近傍の土壌水分が増加することにより(図1)、慣行に比べて出芽が早まり、早期に初生葉が展開する(図2左)。特に乾燥条件では、出芽率が向上する(図2右)。
  4. 種子近傍の土壌水分が増加することにより(図1)、慣行に比べて出芽が早まり、早期に初生葉が展開する(図2左)。特に乾燥条件では、出芽率が向上する(図2右)。
  5. 暗渠内水位を地表面下30cmに維持した場合、乾燥期の土壌水分が高い傾向にあることから、生育量、着莢数、百粒重、収量の増加が期待できる(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 本試験は地下潅漑システムFOEASを使用して試験を行った。
  2. 揚水機場の運転時間の制限等で播種後の用水供給量が少ない場合、大豆種子近傍の土壌水分が上昇しない場合があるので、短時間にできるだけ多くの用水を供給することが有効である。
  3. 本手法は、グライ土や灰色低地土などの暗渠の整備が必要な圃場で活用できる。
  4. 出芽時の給水後は、暗渠内水位を地表面下30cmに維持する。その場合、気象条件により、大豆の生育量が増加し倒伏する場合があるので注意が必要である。
  5. 降水量が多い条件では、暗渠内水位調節の必要性、効果は明確ではない。
  6. 作土層及び心土層の透水性を確保し、暗渠部への水移動が容易であることが必要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010023312
カテゴリ FOEAS 乾燥 水位調節 水田 大豆 播種

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