小麦粉色相評価のためのスキャナ式胚乳測色システム

タイトル 小麦粉色相評価のためのスキャナ式胚乳測色システム
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センター
研究課題名
研究期間 2006~2007
研究担当者 前島秀和
石川吾郎
鈴木雅博
伊藤裕之
平将人
中村俊樹
谷口義則
発行年度 2007
要約 市販のフラットベッドスキャナを利用し、小麦種子横断面の胚乳色相を測定するシステムを新規開発した。これにより製粉による小麦粉色相の劣化要因を除外し胚乳自体の色相を効率的に測定できるとともに、小麦粉色相の簡易評価が可能である。
キーワード スキャナ式胚乳測色システム、胚乳色相、コムギ
背景・ねらい 小麦粉の色相は、胚乳自体の色相とフスマの切れ込み等二次的要因から構成され、両者を区別して評価することが小麦粉色相の改良に重要である。二次的要因を除外するため、種子横断面を測色することで胚乳色相を測定する手法はこれまでも存在したが、作業が非効率であったり、機器が現在販売されていないなどの理由から、大量のサンプルを扱う育種に適用できる手法はなかった。そこで市販のフラットベッドスキャナを利用して安価な測色装置を新規開発し、あわせて既存の色相解析ソフトウエアを省力的に改良することにより、小麦種子横断面における効率的なスキャナ式胚乳測色システムを新規開発するととともに、胚乳色相と小麦粉色相の関連性を検証した。
成果の内容・特徴
  1. 小麦種子を専用フォルダに接着し種子切断装置(千穂田精衡(株))で切断する。種子切断面を蒸留水を浸した濾紙上に置き20℃で吸水させた後、新規開発した市販のフラットベッドスキャナ製の測色装置(スキャナ読み取り部にフォルダを固定する治具を設置した特注品)で切断面を200dpiでスキャンしBMPファイル化する(図1)。
  2. 色相解析ソフトウエア(ピクセル解析、千穂田精衡(株))では、24色カラーチャートによるキャリブレーションをおこない、BMPファイルを読み込みL*,a*,b*に変換する(図1)。L*値で閾値を手動設定し胚乳部のみを抽出後、測色指定範囲の胚乳部の全L*,a*,b*ピクセルデータを単純平均してL*,a*,b*を算出する(図2)。10粒もしくは20粒単位での測色範囲の自動指定と自動測定、L*,a*,b*平均値および全ピクセルデータのCSV形式での自動保存が可能であり、小麦種子横断面における胚乳色相を効率的に測定できる。
  3. 吸水時間により胚乳色相は変動し、軟質と硬質で異なる挙動を示す(図3)。
  4. スキャナ式胚乳色相はブラベンダー製粉A粉の蒸留水ペースト色相と相関があることから、小麦粉色相の簡易評価法として利用できる(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 小麦粉色相測定と併行し胚乳色相測定をおこなうことで色相評価の高度化が図れる。
  2. 製粉が困難な個体レベルでの色相評価が可能となる。
  3. 測定は1日あたり200フォルダ程度可能である。
  4. 専用のフォルダを製作すれば大麦、ソバ等でも本システムを用いて胚乳色相の測定が可能であるが、測定条件は別途検討する必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010023297
カテゴリ 育種 大麦 カラー 小麦 そば 評価法 ブロッコリー ラベンダー

この記事は