手持ちの機械を活用した予乾体系によるミニロール稲発酵粗飼料の生産コスト

タイトル 手持ちの機械を活用した予乾体系によるミニロール稲発酵粗飼料の生産コスト
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センター
研究課題名
研究期間 2006~2007
研究担当者 藤森英樹
押部明徳
木村勝一
大谷隆二
中島敏彦
関矢博幸
小松篤司
河本英憲
山口弘道
橘 雅明
発行年度 2007
要約 小規模な稲作経営と畜産経営の既存の機械を収穫調製に利用することで、少頭数飼養に適したミニロール稲発酵粗飼料を乾物1kg当たり64円のコストで生産でき、助成金により採算を取りながら地域資源の有効活用を図ることができる。
キーワード 稲発酵粗飼料、生産費、ミニロール、予乾体系、自脱型コンバイン、汎用利用
背景・ねらい 稲発酵粗飼料(WCS)は飼料自給率の向上や水田転作に伴う耕作放棄地発生防止に寄与している。しかし、専用収穫機を用いたWCS導入は多額の投資を要し、またロールサイズが大きいため一定程度の飼養頭数規模が求められる。小規模繁殖牛農家などには少ない機械装備で軽量のWCSを飼養頭数に見合って生産できる予乾体系が受け入れられやすい。ここでは、小規模農家の既存の保有機械を収穫調製に利用した予乾体系によるミニロールWCSの生産費を明らかにし、収益性の観点から成立要因を示す。
成果の内容・特徴
  1. 予乾体系によるミニロール稲発酵粗飼料生産は、稲作農家の保有する自脱型コンバインを汎用利用して刈り倒し、畜産農家の保有する小型ロールベーラー等で反転・集草・梱包する(表1)。
  2. 収穫調製作業に要する時間は、刈り倒しに0.4時間/10a、反転・集草・梱包に7.3時間/10aである(図)。このうち、梱包からラッピングまでが66%を占める。
  3. 栽培に要した10a当たり費用は40,842円、収穫調製に要した費用は30,039円、合計70,882円であり、乾物収量は1,107kg(生重1,933kg、乾物率57.3%、平均ロール重:生重34kg、乾物19kg)である。その結果、乾物生産費は、64円/kgである(表2)。
  4. これに対して販売価格は18.2円/kgであり、多くを産地づくり交付金等の助成金に支えられて収入71,195円/10aを確保し、かろうじて収支均衡している(表2の(7)の欄)。
  5. しかし、上記の生産費には、作業委託や機械の借り上げ等に対する支払いが含まれており、WCSの作付けは就労機会の提供や既存機械を有効活用することに貢献している(表2の(8)、(9)の欄)。
成果の活用面・留意点
  1. 少頭数飼養の畜産農家を含む農家集団等がWCSの新規導入を検討する際の参考になる。
  2. 岩手県一関市の特定農業団体によるWCS生産受託作業の事例に基づく結果である。
  3. 当該特定農業団体は、一戸当たり1~3頭の繁殖牛飼養農家8戸を含みWCS用稲を約8haを栽培する合計戸数20戸強の集落により設立された団体である。
  4. ここに取り上げた数値は実証試験地におけるデータであるが、一般的な水準として参考とすることができる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010023289
カテゴリ 経営管理 コスト シカ 収穫機 水田 肉牛 繁殖性改善

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