リンゴとセイヨウナシの共通防除体系構築のための輪紋病防除薬剤の選抜

タイトル リンゴとセイヨウナシの共通防除体系構築のための輪紋病防除薬剤の選抜
担当機関 山形農生技試
研究課題名
研究期間 2005~2007
研究担当者 本田浩央
足立嘉彦(東北農研) 
発行年度 2007
要約 山形県のリンゴとセイヨウナシの樹種複合栽培で防除の共通化を図るには、セイヨウナシ輪紋病対策を最優先にすることが必要なため、重要な防除時期の6 月中旬~8 月上中旬は、セイヨウナシ輪紋病に十分な防除効果が得られる薬剤を選択して防除する。
キーワード リンゴ、セイヨウナシ、防除、共通化、輪紋病
背景・ねらい 山形県の果樹栽培では、作業分散や経営効率化のため、複数樹種を組み合わせた栽培が広く普及している。一方、平成18 年5 月から農薬のポジティブリスト制が導入され、生産者自身や地域での農薬飛散対策が重要となっている。薬剤防除は、一般的に樹種毎に行われるが、複数樹種で共通防除が可能となれば省力的な防除となり、かつ、薬剤散布による樹種間相互のドリフトによる農薬残留基準値超過のリスクが大幅に少なくなる。そこで、リンゴとセイヨウナシの樹種複合栽培における共通防除体系技術を開発する。
成果の内容・特徴
  1. リンゴとセイヨウナシの樹種複合栽培で、殺菌剤を共通化した防除体系を構築するためには、セイヨウナシ輪紋病の重要な防除時期である6月中旬~8月上中旬は、両樹種に適用がある薬剤から、輪紋病に十分な防除効果が得られる薬剤を選択する必要があり、薬剤の選択方法は下記のとおりとする。
    1. ジチアノン水和剤(フロアブル)、イミノクタジンを含む剤は、散布間隔を約10日間として高い防除効果を得ることができる。(表1)
    2. 有機銅を含む剤は、散布間隔を約10日間として比較的高い防除効果を得ることができる(表1、3)。
    3. ストロビルリン系剤(クレソキシムメチル水和剤またはピラクロストロビン・ボスカリド水和剤)は、散布間隔を約14日間として比較的高い防除効果を得ることができる(表2、3)。
成果の活用面・留意点
  1. セイヨウナシ輪紋病の発生が問題となる地域で活用する。
  2. 散布間隔は約10 日間あるいは約14 日間を基本とするが、大雨や降雨が続く場合には散布間隔を短くするなどの対応が必要である。
  3. イミノクタジン剤、ピラクロストロビン・ボスカリド水和剤はセイヨウナシ品種‘ル・レクチェ’に薬害が発生する恐れがあるため、本品種には使用しない。
  4. リンゴとセイヨウナシで農薬使用基準が異なる点に注意する。
  5. ストロビルリン系薬剤は、輪紋病に対する防除効果が安定しているため6~7 月の梅雨期間中の使用が効果的である。一方で、本系統薬剤は耐性菌出現防止のため、年間の総使用回数を2 回以内とする必要があるため、共通防除体系を組み立てるには、園地の品種構成や収穫時期を考慮して使用時期を計画する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010023184
カテゴリ 経営管理 耐性菌 農薬 品種 防除 薬剤 りんご

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