早生で耐冷性が強く良質良食味の水稲新品種候補系統「東北177号」の育成

タイトル 早生で耐冷性が強く良質良食味の水稲新品種候補系統「東北177号」の育成
担当機関 宮城古川農試
研究課題名
研究期間 1996~2006
研究担当者 永野邦明
松永和久
早坂浩志
黒田倫子
千葉文弥
宮野法近
佐々木都彦
遠藤貴司
我妻謙介
発行年度 2006
要約 水稲「東北177号」は寒冷地中部では早生の晩に属し、耐冷性、食味が「こころまち」に優るいもち病抵抗性、良質良食味系統である。宮城県で奨励品種に採用される予定で、山間地における良質良食味米の安定生産が期待される。
キーワード 水稲、奨励品種、東北177号、早生の晩、耐冷性、いもち病抵抗性、良食味
背景・ねらい 宮城県の山間高冷地帯では、早生の良質良食味品種「こころまち」を奨励普及しているが、「こころまち」は耐冷性や食味が不十分で良食味米の安定生産が課題である。そこで「こころまち」に替わる、耐冷性・耐病性・耐倒伏性に優れる、早生良質良食味品種の開発を目指す。
成果の内容・特徴
  1. 「東北177号」は、宮城県古川農業試験場において、早生の耐冷,耐病,良質良食味品種を目標とし、「中部94号」(後の「峰ひびき」)を母、「こころまち」を父として、1997年4月に人工交配を行い、その早期育成のために葯培養を利用して育成した系統である。
  2. 出穂・成熟期は「こころまち」よりやや遅く、育成地では“早生の晩”である(表1)。
  3. 「こころまち」に比較して、稈長はやや短く、穂長は同程度で、穂数はやや多く、草型は“偏穂数型”である。耐倒伏性は「こころまち」並かやや強い“やや強”で、収量性は「こころまち」にやや優る(表1)。
  4. いもち病真性抵抗性遺伝子型は“Pii”と推定され、圃場抵抗性は葉いもち・穂いもちともに“強”、障害型耐冷性は“極強”、穂発芽性は“やや難”である(表1)。
  5. 玄米千粒重は「こころまち」よりやや小さく、粒厚はやや厚く、玄米品質は「こころまち」並の“上中”である。食味は、「こころまち」より粘りが強く、味も良好で、総合で優る(表1、2)。
成果の活用面・留意点
  1. 宮城県で奨励品種に採用され、山間高冷地帯の「こころまち」等に替えて普及が見込まれる。普及見込み面積は500haである。
  2. 穂発芽性は“やや難”であるが刈り遅れに注意し、適期収穫に努める。
  3. 耐冷性は“極強”ではあるが、危険期に低温が予想される場合は、深水管理に努める。
  4. 白葉枯病にやや弱いので、常発地では栽培を避ける。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010023088
カテゴリ いもち病 新品種 水稲 抵抗性 抵抗性遺伝子 品種 水管理 良食味

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