イネいもち病圃場抵抗性遺伝子pi21およびPb1の集積効果

タイトル イネいもち病圃場抵抗性遺伝子pi21およびPb1の集積効果
担当機関 岩手農研セ
研究課題名
研究期間 2001~2006
研究担当者 阿部陽
田村和彦
高草木雅人
中野央子
福岡修一(生物研)
林長生(生物研)
山本敏夫(生物研)
矢野昌裕(生物研)
木内豊
発行年度 2006
要約 イネいもち病圃場抵抗性遺伝子pi21およびPb1の集積により、葉いもち、穂いもちとも圃場抵抗性がさらに向上する。
キーワード イネ、いもち病、圃場抵抗性、pi21、Pb1、集積、抵抗性向上
背景・ねらい 東北の稲作においていもち病は最大の病害であり、減農薬栽培の安定多収および低コスト化を実現するためには、高度いもち病抵抗性品種の育成が不可欠である。これまでのQTL解析の結果、いもち病圃場抵抗性遺伝子pi21およびPb1が明らかにされ、育種へ利用されている。そこで、本研究では、pi21を保有する「東北176号」(宮城県育成)とPb1を保有する「岩南23号」(岩手県育成)との交雑後代を用いて、pi21およびPb1の集積によるいもち病の抑制効果を明らかにし、高度いもち病抵抗性品種の育成に資する。
成果の内容・特徴
  1. pi21およびpb1の両側近傍に位置するDNAマーカーを指標に、雑種F4世代220系統から、pi21とpb1を両方保有する系統(pi21+pb1)、pi21のみを保有する系統(pi21)、pb1のみを保有する系統(pb1)および両方保有しない系統(なし)の4グループを選定した。各グループの出穂期には差がない(表1)。
  2. 葉いもちおよび穂いもち発病程度の頻度分布には、グループ毎に偏りがみられ、両親系統より発病程度の低い系統が認められる(図1)。
  3. 穂いもち検定圃場における葉いもち発病程度と穂いもち発病程度との間には、正の相関関係(r=0.72***)が認められるが、グループ毎に分布は偏っており、pi21+pb1グループは葉いもち、穂いもちとも発病程度が低い(図2)。
  4. 本交配組合せでは、pi21は葉いもちおよび穂いもち圃場抵抗性に、pb1は出穂期に近い時期の葉いもちおよび穂いもち圃場抵抗性に寄与していると推察される。pi21+pb1グループの葉いもちおよび穂いもち発病程度は、他のグループより有意に低く、集積によりいもち病圃場抵抗性がさらに向上する(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. pi21およびpb1を集積することにより、高度いもち病圃場抵抗性品種の育成が可能である。
  2. pi21とpb1を両方保有していても、発病程度に差がみられるので、圃場抵抗性の判定は、検定圃場で行う必要がある。
  3. 本研究では、pi21およびpb1領域を除く、その他の領域については考慮していない。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010023087
カテゴリ 育種 いもち病 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性品種 低コスト DNAマーカー 農薬

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