自家和合性で着色・食味の良好なオウトウ新品種「紅きらり」

タイトル 自家和合性で着色・食味の良好なオウトウ新品種「紅きらり」
担当機関 山形県農業総合研究センター
研究課題名
研究期間 1989~2005
研究担当者 石黒 亮
西村幸一
阿部和幸
山口正己
本間禎明
安孫子裕樹
工藤 信
丸川 崇
発行年度 2006
要約 オウトウ新品種「紅きらり」は、「レーニア」に「コンパクトステラ」を交雑して育成した自家和合性の中生種であり、「佐藤錦」と同時期か数日後に収穫できる。果実は8~9gと大きく、着色・外観が良好で、酸味が少なく食味良好である。本品種は主要なオウトウ栽培品種の受粉樹としても利用可能である。
キーワード オウトウ、新品種、自家和合性、着色良好、食味良好、受粉樹、「紅きらり」
背景・ねらい オウトウ栽培においては、開花期前後の低温で訪花昆虫等による受粉がうまくいかず、着果量が減少することが多いことから、オウトウの安定生産のためには自家和合性品種の開発が望まれている。そのため、自家和合性で品質良好な品種の育成を図る。
成果の内容・特徴
  1. 育成経過
    交雑親:「レーニア」×「コンパクトステラ」、交雑年:1989年(平成元年)、オウトウ第2回系統適応性検定試験供試年:2000年(平成12年)、農林登録及び種苗登録出願:2006年(平成18年)、農林登録:2006年(平成18年)10月(オウトウ農林2号)、本品種は農林水産省指定試験事業により育成された品種である。
  2. 特性概要
    1. 開花盛は「佐藤錦」と比較して1日程度早く、「ナポレオン」とほぼ同時期である(表2)。
    2. 収穫期は「佐藤錦」と同時期か数日遅い中生種である(表2)。
    3. 樹勢は中~やや強く枝梢の発生はやや少ない。花束状短果枝の着生は中程度である(表1)。
    4. 果形は心臓形で、果皮は鮮やかな赤色に着色し、外観良好である。果肉はクリーム色である(表1、図1)。
    5. 平均果重は9g前後、糖度は19%前後、酸度は0.6g/100ml(リンゴ酸換算)程度で、酸味少なく食味良好である。日持ち性は「佐藤錦」並である(表1、表2)。
    6. 自家和合性であるとともに花粉親に用いると主要な栽培品種と交雑和合性であるため受粉樹としても利用可能である(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 我が国のオウトウ産地の全域で栽培可能であり、受粉樹を必要としないので生産の安定が図られるとともに、受粉樹が少なく結実の不安定な園地には受粉樹としての効果も期待される。また、自家和合性であるため単植園とすることも可能である。
  2. 灰星病、黒斑病、樹脂細菌病などオウトウの主要病害に対しては「佐藤錦」並の強さで、通常の薬剤防除で問題はない。また、高品質果実生産のため雨除け栽培が望ましい。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010023056
カテゴリ おうとう くり 新品種 自家和合性品種 受粉 品種 防除 薬剤 良食味 りんご

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