りんどうこぶ症の発症に病原体が関与する可能性

タイトル りんどうこぶ症の発症に病原体が関与する可能性
担当機関 園芸畑作部
研究課題名
研究期間 2002~2006
研究担当者 竹澤利和
阿部潤
児玉勝雄
千葉賢一
岩館康哉
発行年度 2005
要約 りんどうこぶ症は、in vitro において接木伝染する。また、りんどうこぶ症発症個体の茎頂培養において、茎頂を大きく摘出して培養した個体ほど発症しやすいが、茎頂を0.4mm以下に摘出して培養した個体では症状が発現しない。
キーワード リンドウ、こぶ症、接木伝染、茎頂培養
背景・ねらい りんどう主産県において、こぶ症と呼ばれる障害が問題となっているが、いまだ原因は明らかとなっておらず、関係機関が連携を図りながら原因究明に取り組んでいるところである。
これまでの原因究明にかかる試験研究において、りんどうこぶ症発症株の組織培養個体で症状が再現されることから、供試組織中には原因が存在し、また、栄養繁殖により伝達することを確認した。(平成16年度岩手農研試験研究成果書)。本研究では、りんどうこぶ症の発症原因としての病原体の関与について確認するため、in vitro(試験管内)における接木伝染を確認するとともに、茎頂培養における摘出茎頂の大きさがりんどうこぶ症の発症に及ぼす影響を検討する。
成果の内容・特徴
  1. in vitro 発症個体を穂木とし、健全な培養個体を台木として接木したところ、台木に症状が伝染した(図1)。
  2. りんどうこぶ症発症個体の茎頂培養個体において、症状が発現するのに要する期間は、培養から6ヶ月頃までである(表1,2)。
  3. りんどうこぶ症発症個体から茎頂組織を大きく摘出して培養した個体ほど、症状発現頻度が高くなる傾向にある。一方、茎頂組織を0.4mm以下で摘出して培養した個体では、症状が発現しない(表1,2)。
成果の活用面・留意点
  1. 以上の結果は、りんどうこぶ症発症個体には病原体が存在し、また、茎頂培養によりフリー化できる可能性を示唆しており、りんどうこぶ症の原因究明に資するものである。
  2. 病原体の存在の有無を含め、引き続き関係機関と密に連携を図りながら、原因の解明に向けて検討を重ねていく。
  3. 圃場栽培発症株からの茎頂培養個体において、症状が6ヶ月以上経過してから発現する可能性については、引き続き検討を行っていく。
  4. in vitro で接木伝染した個体については、今後鉢上げ育成を行って成株における症状を確認する予定である。
  5. 茎頂培養による病原体のフリー化の可能性については、引き続き検討を行っていく。なお、発症しないことが、病原体がフリーであることを意味するものではないので、外観的な症状発現確認のみではなく、病原体の特定と高感度検出技術の確立も検討していく。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010022970
カテゴリ 台木 繁殖性改善 りんどう

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