タイトル |
簡易牧草追播機利用による簡易草地更新法 |
担当機関 |
岩手県農業研究センター |
研究課題名 |
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研究期間 |
2000~2001 |
研究担当者 |
三浦賢一郎
川畑茂樹
齋藤節男
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発行年度 |
2000 |
要約 |
急傾斜や石礫の為、耕起更新が難しい荒廃草地について、草地更新法の一つとして簡易牧草追播機が利用できる。更新に要する費用も安価である。
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背景・ねらい |
低位利用となっている草地(低収及び雑草による草生低下)の効率的利用を図るため草地改良を行うことが牧場の経営安定にとって重要なポイントとなる。方法としては草地更新を行うことが最善であるが、急傾斜や石礫の為に通常の耕起更新が難しい荒廃草地での草地更新のため、簡易牧草追播機の効率的な作業体系を確立し、草地の効率的利用に資するための草生改良技術を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- 簡易牧草追播機(I社 GH-8)は、ドラム回転軸に48本の鉈刃がついていて、トラクターに牽引されることにより地表面が掻き荒らされる。同時にシードボックス(種子播種装置)から、地面を引きずるワイヤの振動により種子が落下する。種子残量が減少してくるとシードボックスの底部に種子が堆積して落下しにくくなり、播種量が極端に減少するため形状を四角錐に改良した。また、既存の種子落下穴では最大にしても播種量の調整が難しいことから穴のサイズを拡大し、更に、雨が種子落下穴へ伝い落ちないように底部外側を張り出した。(図1)
- 以下の手順により更新作業を実施する。
①前植生を抑圧し、下繁草へ除草剤を付着させるために刈り取りを実施(刈取高 10~20㎝)する。 ②播種10日以上前に除草剤を散布する。 ・除草剤は、グリホサート液剤を用いる。 ・薬剤使用量:500ml/10aを基準とする。 ・希釈水量:50~100㍑/10a ③必要に応じて土壌改良資材・肥料散布を行う。 ④簡易牧草追播機により播種を実施する。 ⑤鎮圧は、牧草種子の発芽定着を高めるので丁寧に行う。 - 草生の改善が図られ(表1)、耕起更新に比較して費用が30%低減できる。(表2)
表3.簡易牧草追播機による作業時間
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成果の活用面・留意点 |
- 通常の耕起更新が難しい荒廃草地での草地更新法の一つとして活用できる。
- 草地条件(傾斜、土壌硬度)によって、本機のウェイト調節を適宜行う。土壌が硬い場合は、簡易牧草追播機の走行を実施し(播種なし)、事前に土壌を膨軟にしておく。
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URL |
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010022234 |
カテゴリ |
経営管理
雑草
除草剤
土壌改良
播種
肥料散布
薬剤
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