広食性蚕と人工飼料利用による農作物中の残留農薬・昆虫生理活性物質の検出法

タイトル 広食性蚕と人工飼料利用による農作物中の残留農薬・昆虫生理活性物質の検出法
担当機関 山形県立農業試験場
研究課題名
研究期間 1999~2000
研究担当者
発行年度 1999
要約 広食性蚕と簡易調製人工飼料とを利用し、農作物を対象に、残留農薬の場合は磨砕液を、生理活性物質の場合は粉末を乾物換算で、10%添加した飼料を蚕児に摂食させることで、それらの存在が検出できる。
背景・ねらい カイコは農薬や昆虫生理活性物質に対して鋭敏に反応することから、検定材料
として優れた特徴を有している。最近開発された広食性蚕は食性が極めて
広範であり、また、簡易調製人工飼料は素材の熱による変性が少ない特徴がある
ことから、これらの利用による農作物中の残留農薬や昆虫生理活性物質の検出
手法の確立を目指す。
成果の内容・特徴
  1. 農作物を添加できる基本飼料には、蒸煮飼料のシルクメイト、無蒸煮飼料の
    水練りおよび湯練り飼料の3種類があるが、蚕児の発育が安定し、かつ、熱による
    植物中の成分変性が少ない湯練り飼料が適している
    (図1)。
  2. 人工飼料に添加する農作物の量は、蚕児発育が対照区と比べて悪影響のみられない
    量および検出感度からみて、飼料粉体に対し乾物換算で10%が適しており
    (図2)、飼料の調製は湯練り飼料の定法で
    行える。
  3. 農薬付着物の磨砕液を人工飼料に混入して4~5齢蚕に給与すると、スピノサイド剤
    では1*10の-8乗希釈濃度まで蚕児に対して影響を示し、これは薬剤単独投与の場合
    と同じ濃度に相当する(表1)。
  4. 各種農作物添加人工飼料を3~5齢蚕児に摂食させると、就眠、過剰脱皮、熟化促進
    の様態からホウレンソウでは、カイコに対して脱皮ホルモン様の生理活性を示す
    成分が含有されていることが検出できる(表2)。
成果の活用面・留意点 供試農作物は磨砕液・粉末いずれも可能である。磨砕液は家庭用ミキサーを利用
できる。粉末は70メッシュ程度の粒度が好適である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010022045
カテゴリ カイコ 農薬 ほうれんそう 薬剤

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