タイトル |
トラクタ装着型サトイモ子芋分離機 |
担当機関 |
山形県立農業試験場 |
研究課題名 |
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研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
トラクタ装着型のさといも子芋分離機は、収穫後のさといもの親株から子芋を分離する作業機である。作業者は受け皿に株を載せるだけで親芋から子芋を分離できる。分離率は95%程度、分離作業の能率は400株/時間、コンテナ収納までのほ場作業量は1.0a/時間であり、人力作業の2~5倍である。
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背景・ねらい |
近年、早掘り栽培新技術を活用して山形県内各地でさといも栽培の 普及拡大を推進しているが、土地利用型の地域特産作物であるさといもの 産地育成、規模拡大を図るには機械化一貫体系の確立が重要である。 そこで、唯一機械化が遅れている子芋分離作業を機械化するため、 ほ場内で効率的に分離作業が行える子芋分離機を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 開発した機械は、掘取り機などで掘りあげたさといもの株を
一株ずつ受け皿に載せるだけで親芋から子芋を分離できる自動型の さといも子芋分離機である (表1、図1、 写真1)。
- 主要寸法は、全長970mm、全幅1650mm、全高930mm、質量210kgである。
- 分離機は、30馬力(22KW)程度のトラクタに3点ヒッチで装着し、PTOで駆動する。
- 主要構造は、株搬送部、分離部、土ふるい部で構成される。
- 株搬送部は、搬送用のデタッチャブルチェンとその上に取り付けた8組の受け皿
からなり、受け皿は株を固定するとともに株を回転させる (図2)。
- 分離部は、回転分離方式で、芋に当たる部分にウレタンゴム製パイプを装着した
U字型羽根を軸上に2枚一組として7組取り付けてある。羽根の長さは、搬入部で短く、 搬出部で長くしてあり、株の外側から徐々に分離する機構となっている (図3)。
- 土ふるい部は、簀の子状の揺動板で、分離された子芋と土をふるい分ける。
- 機械に供給する株は、親株の茎を15cm程度残してその他の茎葉は切除し掘取りする。
なお、開発した機械は、掘り取り時の株直径35cm程度まで分離可能である。
- 分離精度は、単離芋と子芋に孫芋が付着した孫付き芋を含めた分離率が質量ベース
で95%程度である。(表2)。機械による傷芋は、 擦り傷がほとんどであり規格外とみられた芋の発生率は1~2%程度である。
- 分離作業の能力は400株/時間程度であり、コンテナ収納を含めたほ場作業量は、
1.0a/時間で、人力の2~5倍である(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 開発した分離機は、省力、軽労化及び規模拡大をねらいとした
さといも栽培における機械化体系の一貫として活用を図る。
- 分離作業において、作業者は必要に応じさといもの株が
受け皿から脱落しないよう補助する。
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URL |
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010021974 |
カテゴリ |
機械化
機械化体系
規模拡大
軽労化
さといも
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