放牧場におけるセルフロックスタンチョンと発情同期化による省力的人工授精技術

タイトル 放牧場におけるセルフロックスタンチョンと発情同期化による省力的人工授精技術
担当機関 福島県畜産試験場
研究課題名
研究期間 1996~1998
研究担当者
発行年度 1996
要約 放牧場において条件音により牛を集畜し、濃厚飼料採食により自動的に捕獲できる移動式セルフロックスタンチョン(SSスタンチョン)を開発した。これと発情を同期化する方法を組み合わせることにより、省力的に人工授精(一人でも可能)を実施することができる。
背景・ねらい 黒毛和種繁殖牛を放牧した場合経費は安くできるが、
捕獲等に人員と時間を要するため人工受精(AI)でなく自然支配が多いが、
その産子は低価格のため、放牧頭数減少の一因になっている。そこで、
放牧場でAI等が一人でできるSSスタンチョンを開発し、更にPGF2α
(成分ジノプロスト、以下PG)で発情を同期化し省力的にAIを実施した。
成果の内容・特徴
  1. SSスタンチョンの開発
    1. 鉄角パイプで、本柱・支柱及び底辺部を作成し、
      これに市販のセルフロックスタンチョンを取り付け、
      放牧場どこへでも移動可能なSSスタンチョンを開発した
      (図1)。
    2. 前肢が底辺部に乗っているので、牛に押されて移動することはない
      (図2)。
    3. 転牧時の移動のため車輪を付設した(傾斜地でも4WD軽トラで移動可能)
      (図3)。
    4. 各部分ネジ止めなので、冬期間などコンパクト収納(約1/10)が可能である。
  2. 集畜・捕獲
    1. 濃厚飼料と条件音(クラックション等)で5~10分で集畜する。
    2. 濃厚飼料採食による自動的捕獲なので省力的であり、牛がおとなしくなる。
    3. 追い込み柵と違って並列に捕獲されるので、AI・注射等の作業能率が良い。
    4. 以上のことから、従来法に比べ作業人員は1/5、作業時間は1/7.5になった。
    5. スタンチョンが頭数の1/4でも、牛収容囲等を設ければ交替使用が可能
      (図4)。
  3. 発情同期化による受胎成績
    (平成6~8年度、表1参照)
    1. PG投与量:ジノプロストとして、経産牛=25mg、未産牛=15mg、投与間隔11~13日
    2. 経産牛の発情発現率は93~96%、受胎率は85~92%で良い成績であった。
      子付母牛の受胎率も85~92%で栄養管理が適正なら受胎率は良くなる。
    3. 未経産牛の発情発現率は93~100%、受胎率は33~92%であった。
      平成7年度舎飼期以降、精液融解方法を変えたところ、
      受胎率が88~92%に改善された。
成果の活用面・留意点 放牧場でSSスタンチョンを使うには、除角をする必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010021553
カテゴリ 傾斜地 繁殖性改善 フロックス

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