誘導ケーブル式果樹無人防除機のわい化リンゴ園における利用法

タイトル 誘導ケーブル式果樹無人防除機のわい化リンゴ園における利用法
担当機関 (旧岩手県園芸試験場)
研究課題名
研究期間 1995~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 国とメーカーが共同開発した誘導ケーブル式果樹無人防除機は、有人S.Sと同等の散布能力があり、1人の作業者でも散布が能率的に行うことができ、かつ軽労化、快適化が可能となる。
背景・ねらい 果樹栽培における防除作業は高品質、安定生産に欠かせない管理技術である。
スピードスプレーヤーの普及により作業効率は飛躍的に高まったが
防除作業は年間13回を越え、特に夏場の防除は作業者の労働強度が著しく高く、
また共同防除組織も高齢化とオペレーター不足による組織の再編など、
様々な問題が見られるようになった。
作業者の軽労化の実現やオペレーター不足を受けて、
国とメーカーの共同開発による無人防除機の開発が緊急開発事業により進められ、
岩手園試もこれに協力し実用化試験を行い、市販され始めた。
そこで、誘導ケーブル式果樹無人防除機について、その利用法を明らかにし、
研究成果情報として供する。
成果の内容・特徴
  1. 本機は無人走行システムの他は有人スピードスプレーヤー(以下有人SS)
    と同様の能力を持ち、同一条件下での使用時は薬剤付着程度など
    有人SS同等の効果が認められる(表1、図1)。
  2. 無人走行により運転者への農薬被曝がなくなり、騒音からも解放され、
    危険の回避もできるなど作業環境の改善となる。また、
    作業の軽労化につながる(図2)。
  3. 作業時は無人であるため、
    タンクなどを利用することで1人作業で圃場内給水の準備等が可能となる。
成果の活用面・留意点
  1. 本機は無人走行散布機能を解除することで有人SSと同様に使用できる。
  2. 誘導ケーブルの1経路での敷設長さはブロック当たり1kmが限界となるので
    ケーブルの敷設に当たっては前もって散布時の距離を調べること。
  3. 誘導ケーブルの長さはわい化栽培(4~4.5mX2m)では10a当たり、220~250mとなるので
    1ブロック当たり旋回経路を含めて30~40aが敷設可能面積となる。
  4. 本機の安全走行は傾斜約10度以下の園地に限定される。
  5. リモコンの電波到達距離は150m(条件が良ければそれ以上可)程度である。
  6. 設置する樹列の長さは薬液の補給等を考慮すると100m前後までが望ましいと思われる。
  7. 本機についている障害物センサーは、通路にはみ出た枝葉や30cm以上に伸びた雑草に
    反応し停止することから、停止時間が作業能率に及ぼす影響が大きい
    (表2)。そのため、剪定時には
    通路側に枝がはみ出ないように配慮し、雑草も繁茂させないよう草生管理を実施する。
  8. 本機は無人走行のため誘導ケーブルが必要で、その分経費がかさむこととなる。
    よって、本機の導入に当たっては、共同防除組織作り、
    園地の団地化を誘導するなどの導入条件整備が必要である。
  9. 本機の導入に際し補助事業が利用できるので積極的に利用する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010021482
カテゴリ 管理技術 軽労化 雑草 農薬 防除 薬剤 りんご わい化

この記事は