農業用施設の効率利用による「南部かしわ」の生産促進

タイトル 農業用施設の効率利用による「南部かしわ」の生産促進
担当機関 岩手県畜産試験場
研究課題名
研究期間 1994~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 中山間地域の活性化を図るため、日本短角種放牧期間中の空き牛舎とほうれん草栽培後の雨よけハウスで高品質肉用鶏「南部かしわ」を飼育して発育、飼料効率及び生産費を検討した結果、有望な複合経営品目として奨励することとした。
背景・ねらい 鶏肉の消費についてはブロイラー肉が主体となっているが、一部にはオリジナル食品志向と安全食品志向があり、地鶏肉に根強い人気がある。一方、中山間地においては牛肉輸入自由化や農業従事者の高齢化等により農家経営は厳しさを増している。そこで、農業経営の安全化と産地育成並びに中山間地域の活性化を図るため、複合経営品目として、農業用施設の効率的利用による高品質肉用鶏「南部かしわ」の生産方式について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 「南部かしわ」の飼養は日本短角種放牧期間中の牛舎(15坪)と雨よけほうれん草栽培後のビニールハウス(15坪)を利用した。素雛は4週齢で各400羽導入し、出荷(雄;14週齢、雌;16週齢)までブロイラー用配合飼料を給与した。
  2. 雄雌全体の出荷体重は畜舎区で2.38kg、ハウス区で2.39kgで有意差は認められなかった。また性別の発育成績は雄で2.65kg、雌で2.12kgでほぼ指標値に近い発育が確認されたことから、両施設とも利用が可能と判断された(表1、2)。
  3. 規格外のほうれん草などの活用により、飼料要求率は畜舎区で3.42、ハウス区で3.28と指標値の3.5より低く、農業用施設の有効利用と併せて低コスト生産が可能であることが示された(表2)。
  4. 農業用施設の減価償却費及び労働費を含む生体1羽当たりの生産費は、畜舎区で1,160円、ハウス区で1,058円と試算され、労働費を含む1羽当たりの農家所得は概ね500~600円と推定される(表3)。
  5. 「南部かしわ」の飼養管理は朝夕の時間帯に軽労働でできることから、中山間地域の婦女子等の労働の対象として有望な複合経営の品目と考えられ、鶏肉処理・加工施設の整備により地域特産品の開発が可能となる。
成果の活用面・留意点 コストが高いため、特定の販売ルートを確保の上で生産に取り組む必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010021393
カテゴリ 加工 経営管理 コスト 飼育技術 出荷調整 飼料効率 中山間地域 低コスト

この記事は