カイコの無蒸煮人工飼料育における昆虫生理活性物質の利用

タイトル カイコの無蒸煮人工飼料育における昆虫生理活性物質の利用
担当機関 宮城県蚕業試験場
研究課題名
研究期間 1994~1997
研究担当者
発行年度 1994
要約 昆虫生理活性物質応用技術を無蒸煮人工飼料育において利用し、3眠化を図る場合には1,500~2,000倍のSSP-11W希釈液で飼料を練り合わせる、繭糸質を向上させる場合にはJHを蚕体噴霧するなど容易に繭糸質制御が可能であることが明らかになった。
背景・ねらい 抗幼若ホルモン活性物質(イミダゾール系化合物 SSP-11W)を桑葉に付着、または人工
飼料粉末に混ぜて蒸煮後蚕児に添食して3眠化させることにより細繊度繭糸が得られる
ことは知られているが、作業が煩雑となる欠点があるので、普及現場においてはより
容易に添食させる必要がある。また改良型蚕飼育装置、無蒸煮人工飼料、β-
エクダイソンを組み合わせ飼育~上蔟まで一貫して作業が省力化された5齢期
人工飼料育では幼若ホルモン活性物質(JH)の蚕体散布を行うことが可能なので、
同剤による繭糸質の改善を図った。
成果の内容・特徴
  1. SSP-11Wをあらかじめ1,500~2,000倍となるよう溶かしておいた水で無蒸煮人工飼料を
    練り合わせ、3齢餉食から48時間摂食させることにより、実用的な3眠化率が得られた。
  2. 5齢期人工飼料育用の改良型蚕飼育装置上で5齢3日目の除沙時にネットを敷いた蚕箔に
    移し、給餌前に定法により市販JHを蚕体に噴霧、1~2時間放置してから無蒸煮人工飼料
    を用いた蚕糞蚕沙分離飼育とする。繭質はβ-エクダイソンのみを添食させた場合若干
    生糸量歩合が下がる場合も認められるが、JHを散布した場合は繭層重、繭層歩合、生糸
    量歩合が向上する。
図1 AJH3齢起蚕添食における3眠化率
表1 5齢期生理活性物質投与試験成績
成果の活用面・留意点
  1. SSP-11Wは果樹等の殺菌剤として市販されている。
  2. 幼若ホルモン剤を用いると5齢期間が約1日延長するので、稚蚕期や壮蚕期における
    経過短縮を図る飼育技術の確立が求められる。5齢期の飼料摂取過多が原因と思われる
    化蛹歩合低下がみられるので制限給餌等飼育面での防止技術確立が必要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010021240
カテゴリ カイコ 飼育技術 省力化

この記事は