タイトル |
飼料用とうもろこし畑の強害帰化雑草「アレチウリ」の生態と防除法 |
担当機関 |
岩手県畜産試験場 |
研究課題名 |
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研究期間 |
1994~1994 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1994 |
要約 |
外来雑草であるアレチウリ1植物体当種子数は、7月までに発芽したものは約4,700~19,300個と多いが、8月下旬に発芽したものは極端に少ない。残効期間が長いアトラジンをとうもろこし4葉期に処理することにより、7月中旬頃発芽するアレチウリに対しても除草効果がある。
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背景・ねらい |
近年、サイレージ用とうもろこし圃場で多種の強害帰化雑草が発生し増加している。 「アレチウリ」は北米原産のウリ科1年草であり、 茎はつる性で長さ数mに達し、房状の果実には鋭い刺があり中にそれぞれ1種子を有す。 県内では盛岡管内を中心に発生し、 とうもろこしに巻き付き収穫作業が困難な状況にもなる。 そこで「アレチウリ」の若干の生態を把握し、その防除法を検討した。
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成果の内容・特徴 |
- アレチウリの発芽は一斉ではなく6月以降から8月下旬頃まで発芽する。
また、8月までに発芽したものが種子を生産し、7月までに発芽したアレチウリ 1植物体当たりの種子数は約4,700~19,300個と多いが、8月下旬に発芽したアレチウリの 種子生産は極端に少ない。このことから7月までに発芽したものを防除すれば アレチウリの大量な種子生産を最小限にくい止めることができる。 (表1) - 除草剤土壌処理ではアレチウリに対して効果はなく、
生育期処理では、アトラジンは残効期間が長いので、7月中旬頃発芽する アレチウリに対しても殺草効果がある。 (図1、 図2)
- 収穫時のとうもろこしへの影響は、アトラジン処理はアレチウリによる倒状・
折損がなく十分な収量を確保できる。 (表2) - アレチウリ防除方法は、とうもろこし4葉期(アレチウリ2~4葉期)に
アトラジン200CC/10aを水100リットルに希釈して均一に散布する。また、 生態から8月に発芽したものまでが種子を生産することから、 薬効がきれてから発芽するアレチウリについては、 大きいものは巻き付く前に茎を切る、小さいものは抜くなどの手取り除草をする。
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成果の活用面・留意点 |
- この防除方法により、アレチウリの蔓延を防ぐことができる。
- アトラジンを含有する農薬の使用回数は1回のみなので、
アレチウリ以外の他雑草を土壌処理により防除したいときは、 アトラジン以外の除草剤を使用すること。
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URL |
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010021169 |
カテゴリ |
雑草
飼料用作物
除草
除草剤
とうもろこし
土壌処理
農薬
防除
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