堆肥連用水田における有機質肥料の施用効果

タイトル 堆肥連用水田における有機質肥料の施用効果
担当機関 宮城県農業センター
研究課題名
研究期間 1992~1994
研究担当者
発行年度 1994
要約 堆肥連用水田における有機質(窒素、燐酸)肥料の施用は化学肥料栽培体系に劣らない収量確保が可能である。有機質肥料区は土壌還元がやや強く、中期の土壌窒素もやや多くなるが、地力増強効果が高く、窒素吸収量も増加するから連用年数により減肥を考慮する。
背景・ねらい 堆肥等有機物を最大に利用しながら地力の向上を図り、化学肥料、農薬等生産過程における化学物質の投入量を可能な限り削減する低投入水稲栽培は、土壌条件や天候に影響されやすく、生育、収量は不安定な現状にある。蒸製皮革や骨粉及びなたね粕等を原料とした有機質100%の肥料と堆肥を用いた有機栽培体系を検討した結果、化学肥料体系に劣らない成果が得られた。
成果の内容・特徴
  1. 堆肥連用水田における皮革、骨粉、なたね粕等を原料とした有機質肥料は、10a当たり窒素成分5kg施用で化学肥料並みの収量確保が可能である。地力増強効果が高いので、連用年数に応じて減肥を考慮するのが良い。
    • 有機質肥料:くみあい混合有機質肥料76号(蒸製皮革50%、蒸製骨粉30%、新魚10%、なたね油粕10%の混合発酵)
    • 保証成分:N-P-K 7-6-0%
  2. 堆肥及び有機質肥料施用により、酸化還元電位は化学肥料区より低く、土壌窒素もやや多めに経過するが、生育・収量に障害的影響は認められなかった(図1)。
  3. 有機連用区は窒素無機化量が多く(図3)、窒素吸収量は幼穂形成期以降、化学区より高めに経過する(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 暗渠等が機能している排水の良い水田に適用し、加里は他の肥料で施用する。
  2. 6月中旬頃の土壌窒素は化学区より高めに経過するので、穂数、籾数が過剰になりやすいから追肥は要否診断基準を厳密に守る。
  3. 連用年数(3年目頃)により基肥窒素減肥率(10~20%)を高め、過剰生育を防止する。
  4. 本体系は通常では追肥不要ではあるが、本肥料を追肥に用いる場合は幼穂形成期頃とし、ササニシキの追肥基準よりやや早める。
  5. 行政及び普及現場における有機栽培の目安として活用する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010021111
カテゴリ 栽培体系 水田 水稲 なたね 農薬

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