夏期・秋期の肥育素牛の増体に及ぼす兼用草地の放牧効果

タイトル 夏期・秋期の肥育素牛の増体に及ぼす兼用草地の放牧効果
担当機関 東北農業試験場
研究課題名
研究期間 1988~1992
研究担当者 須山哲男
太田 顕
福田栄紀
目黒良平
梨木 守
発行年度 1992
要約 採草、放牧の兼用草地の設定によって、夏期および秋期の放牧における草量、草質の確保が可能となり、肥育素牛の増体が停滞しがちな夏期以降において高い増体が得られる。
背景・ねらい 放牧育成において夏期以降の増体向上が重要である。放牧草地の一部を採草・放牧の兼用
利用とし、牧草の季節生産の調節を図ると共に、夏期以降に十分な草量、草質を確保する
ことによって肥育素牛の高い増体が期待できる。
成果の内容・特徴
  1. Pe(ペレニアルライグラス)放牧専用草地とPe兼用草地で構成された試験地、およびPe放牧
    専用草地とTf(トールフェスク)兼用草地で構成された試験地において(前者をPe区、後者を
    Tf区)、日本短角種去勢各4頭を夏期までは放牧専用草地だけに、夏期以降は兼用草地を加
    えて放牧する1日輪換集約放牧において、家畜の増体および牧草生産量を調査した
    (図1)。
  2. Pe区、Tf区とも、梅雨明け時に家畜の増体が停滞したが、兼用草地の利用を開始した8月
    以降では順調な増体がみられ、3か年の平均日増体中ではPe区では0.64kg、Tf区では0.57kg
    であった(図2)。
  3. 夏期の増体は、1990年を除いて高く、兼用草地を利用した夏期放牧の効果は高かった。また、
    Pe、Tfの草種による増体の差は小さかった(図2)。
  4. 可食草量は、秋期において高まる傾向がみられ、秋期の家畜増体の良好性裏付けている。
    CP、乾物消化率ではTf区がPe区よりやや低いものの、全体的な水準は高く推移したといえる
    (表1)。
  5. 放牧専用草地は兼用草地の利用開始により盛夏期に休牧できる。この夏期休牧の効果に
    よって、秋期の可食草量、採食量および乾物消化率が向上した
    (表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 兼用草地は夏期の放牧利用を主目的とした利用が可能で、集約放牧の管理の行える放牧地
    で適用できる。
  2. 兼用草地の採草は草量より、牧草密度の維持と夏期の放牧に適する草量、草質確保を
    第一目標とし、早めに採草を行う。本試験ではPe、Tfとも1番草は5月下旬、2番草はPeは
    夏期利用前4週間前、Tfは3週間前で実施したが、地域に適した草種、採草時期の選択が
    必要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010020798
カテゴリ 肉牛

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