サケ科魚類卵の水カビ病予防技術

タイトル サケ科魚類卵の水カビ病予防技術
担当機関 独立行政法人さけ・ます資源管理センター
研究課題名
研究期間 2003~2004
研究担当者 野村哲一
発行年度 2005
背景・ねらい サケ科魚類卵の水カビ病は古くから知られているが、マラカイトグリーンの薬浴が顕著な予防効果を示したため、産業上問題となることはなかった。2003年7月の薬事法改正後、未承認医薬品の食用となる増養殖魚類への使用が禁止された。このため暫定期間が終了する2005年7月以後は、サケ科魚類卵の水カビ病予防にマラカイトグリーンは使用できないこととなった。このため、マラカイトグリーンに替わる有効な水カビ病予防薬の検索を行い、併せて社会的要請である環境への影響を軽減する手法も検討する必要があった。
成果の内容・特徴 従来から魚類卵の水カビ病予防効果を示唆されていたブロノポール(2-bromo-2-nitropropane-1,3-diol)のサケ卵における水カビ病予防効果を検討した。試験管内でのミズカビ防止効果試験の結果から推定された有効濃度を参考として、ブロノポール濃度として50ppm、30分の薬浴を流水式で実施したときの予防効果を検討した(表1)。ふ化槽内でのミズカビの発育をスコアー化した判定基準により比較した結果、有意に薬浴区におけるミズカビの発育が遅く、薬浴による水カビ病予防効果が確認された。循環式による薬浴においてもその有効性が確認された(表2)。ふ化槽内での薬剤濃度の検討結果から分布に偏りがみられ、使用時にはふ化用水の流れに十分注意する必要があることが明らかになった(図1)。活性炭カラムを用いた吸着試験の結果、主成分であるブロノポールは1時間で処理する水量と使用する活性炭の容積の比であるSV値を2とするなら、使用する活性炭量の約10%の重量にあたるブロノポールを吸着可能であることが明らかになった。しかし、SV値の増加に従い吸着可能量は減少した(図2)。
  • マラカイトグリーンに替えてサケ科魚類卵のふ化槽における水カビ病予防に使用できることが明らかになった。
  • 他魚種における卵の水カビ病への予防効果が示唆される結果となった。
成果の活用面・留意点
  • マラカイトグリーンに替えてサケ科魚類卵のふ化槽における水カビ病予防に使用できることが明らかになった。
  • 他魚種における卵の水カビ病への予防効果が示唆される結果となった。
  • 留意点:ふ化槽内における用水の流れを十分考慮し薬剤の混合が十分行われるように配慮すべきである。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010020237
カテゴリ 薬剤 予防技術

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