抑制栽培キュウリのワタアブラムシに対するナミテントウの利用方法

タイトル 抑制栽培キュウリのワタアブラムシに対するナミテントウの利用方法
担当機関 愛媛県農業試験場
研究課題名
研究期間 2000~2000
研究担当者 黒田剛
山崎康男
重松康之
発行年度 2000
要約 抑制栽培キュウリにおいて、ワタアブラムシの発生初期に、人為的に飛べない処理をしたナミテントウ成虫放飼では5頭/株を約7日間隔で3回放飼することにより約2ヶ月間低密度に抑制できる。卵塊放飼では5卵塊/株を約7日間隔で3回放飼することにより約2ヶ月間低密度に抑制できる。
背景・ねらい
キュウリの主要害虫であるワタアブラムシは増殖能力が高く、施設栽培においては露地栽培に比べ増殖に好適な条件となるため大きな被害をもたらし、定期的な殺虫剤による防除が必要となっている。しかし、本種は薬剤抵抗性を発達させる可能性が高いため、天敵等を利用した総合的な防除体系の確立が望まれている。
そこで、アブラムシ類の有力な天敵であるナミテントウを利用したワタアブラムシの防除方法として、卵塊放飼および人為的に飛べない処理をした成虫放飼の2種類の放飼形態を利用した防除方法について検討した。
成果の内容・特徴
  1. 9月中旬定植の抑制栽培キュウリ(無加温)において、人為的に飛べない処理をした成虫放飼は、ワタアブラムシの発生初期(1株当たり50~100頭程度)に、1株当たり5頭を約7日間隔で3回放飼することにより、第1回放飼後約2ヶ月間(第3回放飼後40日間)低密度に抑制できる(図1)。
  2. 卵塊放飼は、ワタアブラムシの発生初期(1株当たり50~100頭程度)に、1株当たり5卵塊(1卵塊平均20.4±7.2卵)を約7日間隔で3回放飼することにより、第1回放飼後約2ヶ月間(第3回放飼後40日間)低密度に抑制できる(図1)。
  3. 飛べない成虫放飼では、主に放飼した成虫が密度抑制に貢献する(表1)。
  4. 卵塊放飼では、ナミテントウ幼虫密度が急速に減少する傾向がある(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. ナミテントウ成虫は、ハウス内への定着を高めるため、蛹を小さな筒状の容器に入れ、羽化直後の成虫の柔らかな後羽が折れ曲がったまま硬化して正常に伸びないように処理されたものを利用した。(飛べない処理の技術開発は三重県農業技術センター)
  2. ナミテントウの放飼は、ワタアブラムシ発生初期(1株当たり50~100頭程度)に実施しすると効果が高く、多発時の放飼は効果が期待できない。
  3. 飛べない成虫放飼では、次世代の産卵はあまり期待できない。
  4. 卵塊放飼では、卵から幼虫がふ化するまでの期間が数日間あるため、ワタアブラムシ密度が一時的に増加する。
  5. 卵塊放飼では、先にふ化した幼虫がまだふ化していない卵を共食いすることもある。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010019347
カテゴリ 害虫 きゅうり 栽培技術 施設栽培 抵抗性 防除 薬剤 わた

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