オオタバコガ幼虫寄生蜂のハスモンヨトウを用いた飼育と発育速度

タイトル オオタバコガ幼虫寄生蜂のハスモンヨトウを用いた飼育と発育速度
担当機関 四国農業試験場
研究課題名
研究期間 1997~1999
研究担当者 長坂幸吉
高篠賢二
小林秀治
岡田忠虎
発行年度 1998
要約 オオタバコガ幼虫に対する有力な寄生蜂Meteorus pulchricornisは、ハスモンヨトウ幼虫を代替寄主として増殖可能であり、発育零点は約10℃、卵から羽化までの有効積算温度は約239日度である。
キーワード オオタバコガ、Meteorus pulchricornis、代替寄主、発育零点、有効積算温度
背景・ねらい 近年野菜類を中心に各種作物や花きに対するオオタバコガの被害が増加している。オオタバコガは食害する作物種が多く、また幼虫が果実や花、茎などに食入するため被害が大きい難防除害虫である。そこで、この害虫に対する生態系に調和した防除技術を得るために、各地野外で発生するオオタバコガの幼虫寄生性天敵の種類と寄生実態を明らかにし、それらの天敵の中でMeteorus pulchricornisに着目してその発育特性を調査した。
成果の内容・特徴
  1. オオタバコガ(Helicoverpa armigera)および近縁のタバコガ(H. assulta)の幼虫を四国地域において採集し、寄生者を調査したところ、寄生蜂3種、寄生バエ1種、糸状菌2種、ウイルス1種を確認した。これらのうち、コマユバチ科の単寄生蜂M. pulchricornisは3年間続けて寄生が確認され、有力な土着天敵の一つと考えられる(表1)。
  2. M. pulchricornisは産雌単為生殖でハスモンヨトウ幼虫を代替寄主として容易に飼育、増殖することができる。
  3. 若令期の寄主に産下されたM. pulchricornisは卵・幼虫期間を寄主体内で過ごした後、脱出して繭を作りその中で蛹となる。25℃では卵・幼虫期間は約9日、蛹期間は約6日である。27℃以上の高温では蛹の発育が遅延し(図1)、生存率も低下する(図2)。
  4. 15℃~25℃までの飼育温度に対する発育速度の直線関係から推定すると発育零点は約10℃、卵から羽化までの有効積算温度は約239日度である(表2)。
成果の活用面・留意点 オオタバコガに比べて飼育の容易なハスモンヨトウを使って、より効率的にMeteorus pulchricornisの増殖が可能となる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010019141
カテゴリ 害虫 土着天敵 防除

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