不完全競争モデルによる政策乳価引下げの影響の計測

タイトル 不完全競争モデルによる政策乳価引下げの影響の計測
担当機関 農業総合研究所
研究課題名
研究期間 1993~1995
研究担当者
発行年度 1993
要約 推測的変動を導入して生乳市場の不完全競争性の計量を可能にし、不完全競争モデルを提示する。そのモデルにより、加工原料乳の政策価格の引下げの影響を計測すると、従来のモデルによる過大評価が是正されることが示される。
背景・ねらい 生乳市場には、飲用乳価と加工原料乳価との格差が輸送費に起因す
る格差を超えるという「価格差別」が存在するが、従来の生乳市場
モデルは、この不完全競争性を組み込んでいなかったため、加工原
料乳の政策価格(保証価格と基準取引価格)の引下げによる飲用乳
価の下落を過大に評価していた可能性がある。推測的変動の導入に
より生乳市場の不完全性をモデルに組込み、加工原料乳価の引下げ
に伴う飲用乳価の下落の程度を把握することによって、この過大評
価を是正する方法を提案する。
成果の内容・特徴
  1. 推測的変動概念の導入により生乳市場の不完全競争性を計量する方
    法を提示した。
  2. 推測的変動の推定値は、我が国の生乳市場が不完全競争下にあるこ
    とを示し、しかし、その不完全競争の程度は、年々弱まってきてい
    ることを示している。
    (表1)
  3. 推定された推測的変動を組み込んで生乳市場の不完全競争モデルを
    提示した。
  4. そのモデルによると、我が国生乳市場の現状の不完全性の下では、
    加工原料乳価 (SP=基準取引価格)の引下げ幅(絶対額)の約8~
    9割だけ飲用乳価(Pf)が下落するので、従来のような加工原料乳
    価の下落幅=飲用乳価の下落幅を想定したモデルによる評価は過大
    であることが示された。
成果の活用面・留意点 今後の酪農の保護削減の影響評価において、従来の過大評価を是正
すべく、本研究で提示された不完全競争モデルの活用が図られるべ
きである。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010018761
カテゴリ 加工 乳牛 輸送

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