市町村別・工種別の農村社会資本ストック額の推計と活用事例

タイトル 市町村別・工種別の農村社会資本ストック額の推計と活用事例
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所
研究課題名
研究期間 2007~2008
研究担当者 鬼丸竜治
合崎英男
蘭嘉宣
國光洋二
発行年度 2008
要約  地域活性化施策等の検討に利用するため、農村社会資本の市町村別・工種別(基幹水利、田整備、畑整備、農道、農村生活環境、一般道路)のストック額を推計したものである。この推計値の活用事例として、農村社会資本の農業地域類型ごとの特性を示す。
キーワード 市町村別・工種別、農村社会資本ストック額、農業地域類型
背景・ねらい  公共事業で整備された施設の計画的・戦略的な更新による農村社会資本の維持・保全が政策的に注目される中で、農村社会資本ストックの蓄積や地域特性に関する状況把握の必要性が高まっている。現状では、都道府県別の大まかな工種区分による社会資本ストック額が公表されているものの、市町村別の詳細な工種区分による社会資本ストック額は示されていない。 本研究は、農村地域活性化施策の検討や社会資本整備計画の策定等に活用できるよう、既存の統計データをもとに、市町村別・工種別(基幹水利・田、基幹水利・畑、田整備、畑整備、農道、農村生活環境及び一般道路)の農村社会資本ストック額を時系列に推計するとともに、推計値を農業地域類型別に集計して農村社会資本の地域特性を評価し、市町村別・工種別資本ストック額の活用事例を示すことを目指したものである。
成果の内容・特徴
  1. 市町村別・工種別の資本ストック額は、内閣府(2008)から公表されている都道府県別の社会資本ストック額をもとに、PI法(恒常在庫法)によって2004年度まで延長推計し、これを既存の統計資料から求めた市町村別シェアで案分して推計している(図1)。
  2. 活用事例を示すために、市町村別推計値を農業地域類型で集計し、面積当たりの社会資本ストック額を求めた結果(表1)を見ると、①農業関係は平地農村を中心に、一般道路関係は都市部を中心に、資本蓄積が図られていること、②中山間地域では、都市部に比べて面積当たりの資本ストック額が低水準となっていること、さらに③1985から2004年度で、田整備、畑整備、農道及び農村生活環境の社会資本ストックが、中山間地域で顕著に増加する一方で、基幹水利と一般道路のストックが、どの地域もほぼ同程度の伸びになっていることが定量的に評価できる。
  3. また、農業地域類型別の集計結果から人口当たりの資本ストック額を求めると(表2)、①基幹水利、田整備、畑整備、農道のストック額が平地農村で高いが、逆に、農村生活環境や一般道路については、都市部や平地農村より、人口が少ない中山間地域の方が大きいこと、②1985から2004年度で、中山間地域の社会資本ストックの伸びが他の地域よりも高いことが明らかとなる。
  4. このように、市町村別・詳細な工種別に推計した資本ストック額のデータを用いることにより、地域の特性や工種の特性が分析できる。
成果の活用面・留意点
  1. 本研究の成果は、ここで示した農業地域類型別の集計の他、市町村を単位として様々な区分で集計が可能であり、農村地域活性化施策の検討や社会資本整備計画の策定等の場面で、基礎データとして活用できる。
  2. データは1985から2004年度で時系列に推定しているが、これ以降については、適宜、更新が必要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010018712
カテゴリ ストック 中山間地域

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