ドジョウ個体数の分布の把握におけるセルビンの有用性

タイトル ドジョウ個体数の分布の把握におけるセルビンの有用性
担当機関 (独)農業工学研究所
研究課題名
研究期間 2004~2005
研究担当者 竹村武士
奥島修二
小出水規行
山本勝利
相賀啓尚
発行年度 2005
要約 セルビンと定量調査に向くとされる電気ショッカーとの現地比較実験を行った結果、両漁具により採捕されたドジョウ個体数の間には、高い正の順位相関が見出され、使用方法が簡単なセルビンの有用性が期待される。
キーワード
セルビン、定量調査、電気ショッカー、現地比較実験、ドジョウ個体数、高い正の順位相関
背景・ねらい 魚類調査には様々な漁具が用いられるが、水田域での調査漁具に関して採捕結果を比較した例はほとんどない。定量調査に向くとされる電気ショッカーは、高価で使用手続き等も煩雑である。そこで、電気ショッカーおよび入手や使用の簡単なセルビンによる採捕結果を相互に比較する現地実験を行い、優占種となったドジョウの採捕個体数を比較した。
成果の内容・特徴
  1. 現地実験は、千葉県大栄町下田川流域下の水路において、約20~30m間隔で設けた定点で、(1)セルビン、(2)電気ショッカーの順に2002年6月に実施した(図1、表1、2)。セルビンは、直径約3.5cmの団子状の練餌を入れ下流側に入口を向けて設置し、約24時間後に回収した。電気ショッカー(米国スミスルート12B型)は、水路規模や作業効率を考慮し、区間長を約2~4m、1mあたり通電時間約10秒を目安に、タモ網(幅40cm、目合2mm)と組合わせて用い、採捕個体数密度(個体数/m)を求めた。
  2. 採捕結果を相互に比較すると、電気ショッカーの採捕結果を1定点分だけ上流に移動(例えば、最下流の定点で得た電気ショッカーの結果を最下流から2番目の定点の結果と扱う。これを最下流から2番目の定点で得たセルビンの結果と対応させる、ということ)すると、セルビンの採捕結果とよく似た結果となった(図2)。1定点分ずれた理由には、練餌による誘引や降雨(表2)による遡上の活発化などが考えられた。
  3. 図2のセルビンの採捕個体数、電気ショッカーの採捕個体数を順位化して散布図に示した(図3)。鎖線のようにセルビンの順位が下がる(採捕個体数が多くなる)と電気ショッカーの順位も下がる(採捕個体数密度が大きくなる)傾向がみられた。
  4. スピアマンの順位相関係数はSt.1で0.921(順位相関検定、n=14、p0.001)、St.2で0.715(同、n=15、p0.01)であり、セルビンと電気ショッカーの間に高い順位相関を見出せるという結果を得た。
成果の活用面・留意点 セルビンでも複数定点における相対的なドジョウ個体数の分布を把握できることが示された。田んぼの生きもの調査等での活用が期待される。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010018537
カテゴリ あま 水田

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