31.開水路下流水位制御用ゲート部の水理制御構造の解明

タイトル 31.開水路下流水位制御用ゲート部の水理制御構造の解明
研究課題名
研究期間 2000~2002
研究担当者 向井章恵
中 達雄
田中良和
発行年度 2002
要約 開水路の下流制御方式の水理構造とゲート自動制御のパラメータが明らかにな り、水位制御の安定化を可能にする。この下流制御方式の開水路への適用により、送配水効率の向上(節水)や操作の省力化などが実現する。農業工学研究所・水工部・水路工水理研究室
背景・ねらい 送配水効率の向上(節水)や操作の省力化及び需要主導型水管理方式を指向する目的で、今後、パイプラインと同様な水利機能を持つ開水路系の下流制御方式の導入が予想される。この流量制御方式では、ゲート下流の水位変化を感知して、その変化をゲート開度を介して、上流に伝播させるために流れの連続性を維持し、下流水位をある設定値に制御する必要がある。我が国では、この制御法の現地への適用例はなく、本研究では、この水位制御の安定化のための水理制御構造と自動制御パラメータを水理実験により解明した。
成果の内容・特徴
  1. オリフィス式ゲートの流出流況の判定については、自由流出から下流水位の上昇の影響がゲートの上流水位の上昇として現れる点を自由流出と潜り流出との臨界点とした(図-2)。この臨界線上では、跳水の位置がゲートに接近し、水脈の上部には、表面渦が形成される。各流況を下記のように分類することを提案した。
    1)自由流出:ゲートリップから露出射流が噴出し、下流で跳水が発生する。
    2)不完全自由流出(臨界線):流量特性は、自由流出の範囲にある。
    3)潜り流出:明確な跳水が発生せず、ゲート下流水深の変化が上流水深に影響する。

  2. ゲート下流の多様な流況の変化に対応し、かつ、下流の用水需要の変化にゲートが安定的に追随するように、段落ち(静水池)による跳水の制御の有効性を水理実験により検証し、水理構造を明らかにした(図-3)。ゲート下流の段落ちの水理構造が流況の変化に対して、下流水位制御の位置を固定化する。下射式ゲートから流出した射流が跳水により減勢された地点の水位を感知して、ゲートを開閉させれば安定的な制御が可能となる。しかし、この段落ちがない、または、不十分な場合では、制御が不能になり、またゲートのハンチング(不要動作)が発生し、不安定な制御となる。

  3. PCによるゲートの自動制御システムを試作し、適正な制御パラメータを見出した(表-1)。下流水位は、サーボ水位計により計測し、追値制御方式によるフィードバック制御(設定水位制御??沍^)により、定常時の動作の安定性を検証した。

成果の活用面・留意点 得られた知見は、開水路の下流水位制御システムの構築に活用できる。

URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010018413
カテゴリ 省力化 自動制御 水管理

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