トマト果実へのカオリン塗布による糖度上昇

タイトル トマト果実へのカオリン塗布による糖度上昇
担当機関 上席研究官
研究課題名
研究期間 1996~1998
研究担当者 上原洋一
中野明正
発行年度 1996
要約  粘土鉱物カオリンをトマト果実表面に塗布することにより糖度が上昇する。カオリン塗布は果実部の蒸散を促進させ、同時に含水率を低下させる。カオリンにより果実部に特異的に引き起こされた水ストレスが糖度の上昇をもたらしたことが推定される。
キーワード カオリン、トマト果実、糖度、蒸散、含水率、水ストレス野菜・茶業試験場 施設生産部 環境制御研究室、上席研究官
背景・ねらい 粘土鉱物カオリンの塗布がクチクラ蒸散を促進する作用を利用して、トマト果実に水ストレスを負荷できることを明らかにする。節水条件でのカオリン塗布の効果を明らかにすることにより、広範囲にわたる含水率変化と果実糖度の関係を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 直径約3cmの未熟果に対し、カオリンを果実表面全面に毛筆で塗布すると、収穫果実の糖度が塗布しない対照と比較して上昇する。この時カオリンを塗布した果実の含水率は対照区よりも低い。(図1)
  2. カオリン処理による1果重の大きな差は対照区と比較して認められないが、糖度の上昇が認められる。(表1)
  3. カオリンの表面塗布により蒸散速度は、約3.5倍に増加する。供試した粉体のうち、カオリンと活性炭が特に高い蒸散促進効果を示す(図2)。カオリンは、無傷植物の葉部においては蒸散を抑制する作用をもつが、果実に対しては蒸散を促進する効果がある。
  4. カオリンの蒸散促進効果は処理直後にあらわれ、洗浄によりその効果が減少することから、カオリンのこのような作用はカオリン粉体の付着により水分の移動が促進されることによるものであると推察できる。(図3)
成果の活用面・留意点
  1. 通常の栽培条件では、Brix糖度の上昇は1程度である。さらに糖度の上昇をもたらすような、散布法、栽培および環境条件を検討する必要がある。
  2. この現象を活用できる好適品種について、さらに検討する必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010017960
カテゴリ 環境制御 栽培条件 トマト 品種

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