ハクサイ類の根こぶ病抵抗性遺伝子と連鎖したRAPDマーカー

タイトル ハクサイ類の根こぶ病抵抗性遺伝子と連鎖したRAPDマーカー
担当機関 育種第1研究室
研究課題名
研究期間 1995~1997
研究担当者 釘貫靖久
平井正志
由比真美子
発行年度 1995
要約 ハクサイ類の根こぶ病抵抗性素材として利用されている飼料用カブが持つ抵抗性遺伝子と連鎖したRAPDマーカーを検索し、幼苗期での早期予備選抜に有効なマーカーを得た。
キーワード 根こぶ病抵抗性素材、カブ、抵抗性遺伝子、RAPDマーカー、早期予備選抜野菜・茶業試験場 野菜育種部 育種第4研究室、育種第1研究室
背景・ねらい  ハクサイ類の根こぶ病は難防除病害で、汚染地域では根こぶ病抵抗性(CR)品種が利用
されている。しかしながら、近年CR品種がり病化する事例が増加し、新たな抵抗性品種の
育成が望まれている。CR育種素材はハクサイ類と形質差の大きい飼料用カブであるため、
育種が困難である。そこで、効率的に育種を進める目的で、抵抗性の飼料用カブとり病性
のハクサイとのF1の小胞子由来再分化植物の自殖系統を用い、抵抗性と連鎖した
RAPD(random amplified polymorphic DNA)マーカーを検索した。
成果の内容・特徴
  1. 241個のプライマーを用いて、CR飼料カブ‘Siloga S2’(Silogaを2回自殖した系統)、CR‘はくさい中間母本農4号'(Silogaが抵抗性素材)及びり病性ハクサイ‘Homei P09’(‘Homei’の小胞子由来 doubled haploid (DH)系統)を調査の結果、抵抗性系統で検出
    され、り病性系統で検出されない22本のバンドを得た。
  2. ‘Homei P09×Siloga S2’由来のDH36系統について、病土挿入接種法(安濃菌使用)
    による根こぶ病抵抗性と上記の22個のバンドの有無との関係を比較し、抵抗性系統に特異
    的に出現するバンド(620bp:RA12-75A、表1)を得た(図1)(図2)。DH36系統中21系統で、このマーカーが検出さ
    れ、この中に抵抗性を持つ20系統中16系統が含まれた(データ省略)。
  3. 15個のDNAバンドについて、バンドが検出されたDH系統と検出されなかったDH系統との
    平均発病株率の差を調査し、両者の値が有意に異なる3本のバンドを得た。(表1)(表2)。これらは抵抗性遺伝子座
    と連鎖すると考えられる。
  4. これらのバンドの検出試料は、少量の本葉で可能であり、早期に幼苗検定が行える。
成果の活用面・留意点
  1. ‘Siloga’を抵抗性素材とする根こぶ病抵抗性育種において、得られたRAPDマーカー
    は根こぶ病抵抗性個体の幼苗期での予備選抜に利用できる。
  2. 得られたマーカーは根こぶ病抵抗性遺伝子に連鎖しているが、抵抗性遺伝子そのもの
    ではない。したがって、連鎖関係がなくなれば抵抗性の選抜には用いることはできない。
  3. WE22Bは根こぶ病抵抗性遺伝子座と連鎖しているが、り病性ハクサイ‘Homei P09’で
    検出されるバンドであり、選抜に用いる際に留意する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010017937
カテゴリ 育種 かぶ 飼料用作物 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性品種 DNAマーカー はくさい 品種 防除

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