青枯病・半枯病抵抗性台木用ナス新品種‘台太郎’の育成

タイトル 青枯病・半枯病抵抗性台木用ナス新品種‘台太郎’の育成
担当機関 (株)テクノグラフティング研究所
研究課題名
研究期間 1994~1995
研究担当者 下坂欽也
赤澤茂樹
門馬信二
発行年度 1995
要約 台木用ナス‘台太郎’は青枯病と半枯病に複合抵抗性を有し、‘トルバム・ビガー’よりも発芽と初期生育が優れ、接ぎ木が容易で機械接ぎ木適性を有する。穂木品種の収量及び果実品質は‘トルバム・ビガー’台のものと同等以上である。
キーワード 台木用ナス、‘台太郎’、青枯病、半枯病、複合抵抗性、機械接ぎ木適性野菜・茶業試験場 野菜育種部 育種第3研究室、(株)テクノグラフティング研究所
背景・ねらい  青枯病及び半枯病はナスの重要な土壌病害であり、実際栽培ではナス属近縁種の‘トルバ
ム・ビガー ’を主とする抵抗性台木への接ぎ木により被害を回避している。一方、全自動接
ぎ木機械が最近実用化されたが、‘トルバム・ビガー ’は発芽、初期生育、生育揃いが不良で
機械接ぎ木には適さない。そこで、‘トルバム・ビガー ’の上述の欠点がなく、機械接ぎ木適
性を有し、青枯病と半枯病に複合抵抗性を有する台木用ナス品種を育成する。
成果の内容・特徴
  1. 育成経過
     ‘台太郎’はインドから導入された青枯病抵抗性の‘WCGR112-8 ’を種子親に、マレー
    シアで収集され、その後の検定で青枯病と半枯病に複合抵抗性が認められた‘LS1934’を
    花粉親にして作出されたF1 品種である。本品種は青枯病及び半枯病に抵抗性で、機械接
    ぎ木適性を有し、穂木品種の収量及び果実品質が優れ、実用台木品種として有望と判断さ
    れたので、平成7年9月に‘なす農林交台2号’として登録された。
  2. 特性の概要
     1)青枯病と半枯病に強度複合抵抗性で(表1)(表2)、草丈はやや高く、茎は太く淡紫色を帯び、果実は球形、果皮
    は濃紫色で果実の下半に斑紋を有する。
     2)ナス栽培種のF1 品種であり、近縁種の‘トルバム・ビガー ’よりも発芽、初期生育、生
    育揃いが優れ、接ぎ木が容易で、機械接ぎ木適性を有する。(表3)3)穂木品種の前期上物収量は‘トルバム・ビガー ’台のものよりも多く、総収量は‘トルバム・
    ビガー’台のものと同等である。(表4)4)穂木品種の果実は‘トルバム・ビガー ’台のものよりもやや長く、光沢が優れる。
成果の活用面・留意点
    ナスの青枯病汚染地帯の夏秋季栽培に適する。半身萎ちょう病等他の病虫害抵抗性は無
    く、また、青枯病抵抗性は免疫抵抗性でなく、高温や高菌密度条件下では発病することが
    あるので、土壌消毒や耕種的防除が必要である。穂木品種の草勢は‘トルバム・ビガー ’台に
    比べて少し弱いので、栽培後期まで草勢を維持する肥培管理が必要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010017935
カテゴリ 青枯れ病 育種 新品種 台木 接ぎ木 抵抗性 土壌消毒 なす 肥培管理 品種 防除

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