昆虫ポックスウイルスを利用した遊離核多角体病ウイルスのカイコへの経口接種法

タイトル 昆虫ポックスウイルスを利用した遊離核多角体病ウイルスのカイコへの経口接種法
担当機関 蚕糸・昆虫農業技術研究所
研究課題名
研究期間 2000~2000
研究担当者 古田要二
今西重雄
佐藤 守
三橋 渡
小林 淳(三重大)
早坂昭二
鎮西康雄(三重大)
発行年度 2000
要約 多角体に包埋されないいわゆる遊離のカイコ核多角体病ウイルス粒子(野生型及び組換え型)とドウガネブイブイに寄生する昆虫ポックスウイルスのスピンドル(封入体の一種)をカイコに同時に経口投与することによって、カイコ核多角体病ウイルスを経口感染させることができる。
背景・ねらい 多角体(封入体)に包埋されないいわゆる遊離のカイコ核多角体病ウイルス(BmNPV)野生型粒子をカイコ幼虫に餌とともに経口投与しても通常感染しない。同様に多角体を形成するタンパク質をコードする遺伝子を削除して代わりに有用遺伝子を挿入することによって作成する組換えBmNPVも、細胞外へ放出されたウイルス粒子は経口的には感染しない。そのため、遊離BmNPVの接種には主として皮下への注射法が用いられるが、この方法には労力がかかるという欠点があり、組換えBmNPVによる有用物質の大量生産における問題点である。そこで労力の少ない経口接種法の開発が求められている。
成果の内容・特徴
  1. 遊離の野生型BmNPV粒子とコガネムシの一種であるドウガネブイブイに寄生する昆虫ポックスウイルスの封入体の一種であるスピンドルを人工飼料に混ぜてカイコ幼虫に経口投与するとウイルス感染が成立する(表1)。
  2. 遊離の組換えBmNPV粒子(外来有用遺伝子として、血液凝固抑制タンパク質プロリキシンSのcDNAを含む)とスピンドルを人工飼料に混ぜてカイコ幼虫に経口投与するとウイルス感染が成立する(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 本接種法は、BmNPV以外のNPV種にも適用可能と考えられる。
  2. いわゆる昆虫工場等組換えバキュロウイルスによる有用物質大量生産の場で本接種法が活用されることが期待される。
カテゴリ カイコ

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