インド蚕品種の核多角体病ウイルス及び濃核病ウイルスに対する抵抗性

タイトル インド蚕品種の核多角体病ウイルス及び濃核病ウイルスに対する抵抗性
担当機関 蚕糸・昆虫農業技術研究所
研究課題名
研究期間 1992~1994
研究担当者 古田要二
発行年度 1993
要約 インド蚕品種のSarupat, NistariおよびMoriaは核多角体病ウイルス(以下、NPV。)に抵抗性が高かった。Sarupat, Nistari, Moria, C. NichiおよびPure Mysoreの5品種は濃核病ウイルス(以下、DNV。)Ⅰ型に抵抗性で、Ⅱ型にはC. Nichiが抵抗性であった。
キーワード インド蚕品種、核多角体病ウイルス、抵抗性、濃核病ウイルス
背景・ねらい カイコウイルス病の防除法は、現状では消毒と病原隔離以外になく、養蚕現場では特に発病頻度の高いNPVの防除として抵抗性蚕品種の育成が強く望まれている。そこで、遺伝資源として保存されている国内外の蚕品種のNPVに対する抵抗性を幅広く検討し、抵抗性蚕品種を選抜することにより抵抗性を導入した実用蚕品種作出のための素材に関する情報を提供する。一方、カイコはDNVに対する抵抗性が劣性遺伝し、蚕品種によって異なるので、各蚕品種のDNV感受性についても明らかにする。
成果の内容・特徴 インドの蚕品種Sarupat, Nistari, Moria, C. NichiおよびPure Mysoreの5種についてNPVおよびDNVに対する抵抗性を検討した。
  1. NPVに対する抵抗性は、Sarupat, NistariおよびMoriaは孵化幼虫および各齢起蚕の何れの接種時期においても対照蚕品種(日137×支146号)に比較して大きかった(図1、2)。
  2. 5齢起蚕を5℃で24時間処理した場合のNPV抵抗性は、インド系統は何れも対照蚕品種に比較して大きかった。
  3. DNVのⅠ型およびⅡ型に対する感受性は、インド系統は何れもⅠ型に抵抗性を示し、Ⅱ型にはC. Nichiのみ抵抗性であった(表1)。
  4. カイコのNPV感受性を桑葉育と人工飼料育で比較したところ、何れの蚕品種とも孵化幼虫接種では、人工飼育の抵抗性が桑葉育に優り、5齢起蚕接種の場合には、桑葉育の抵抗性が人工飼育に優った。
成果の活用面・留意点 インドの蚕品種Sarupat, NistariおよびMoriaの3品種はNPVに対して抵抗性であるので、NPV抵抗性の実用蚕品種を育成する素材として活用できる。これらはDNVⅠ型には抵抗性であるがⅡ型には感受性であるので育種過程での留意が必要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010017719
カテゴリ 育種 遺伝資源 カイコ 抵抗性 品種 防除

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