ギニアグラスのゲノムサイズとrDNAの物理的マッピング

タイトル ギニアグラスのゲノムサイズとrDNAの物理的マッピング
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所
研究課題名
研究期間 2006~2008
研究担当者 秋山征夫
秋山仁美
蝦名真澄
高溝正
高原学
山之内宏昭(生物研)
中川仁(生物研) 
発行年度 2007
要約 ギニアグラスのゲノムサイズはイネよりやや大きく、四倍体品種間で有意に異なる。四倍体品種間では5S rDNA数には差がなく、45S rDNA数には差がある。二倍体有性生殖系統GR297で作成した定量的染色体イデオグラムにより、アポミクシス遺伝子領域との染色体構造の差異を明らかにできる。
キーワード ギニアグラス、ゲノムサイズ、rDNA、染色体イデオグラム、飼料作物育種
背景・ねらい ギニアグラスは牧草としての特性が優れ、種子を通じてクローンを生じるアポミクシスを有しているため、世界的に重要な牧草に位置付けられており、現在、我が国ではアポミクシス関連遺伝子の単離のためのモデル植物として利用されている。アポミクシス遺伝子単離のためにはゲノムの基本情報が不可欠であるが、ギニアグラスについてはゲノムサイズ及びリボソーマルDNA(rDNA)座乗数が未知であり、また、染色体基本情報であるイデオグラムも作成されていない。そこで、フローサイトメトリーによってゲノムサイズを推定し、fluorescence in situ hybridization(FISH)法によってrDNAの物理的マッピングを行い、画像解析法を用いて定量的染色体イデオグラムを作成する。
成果の内容・特徴
  1. 二倍体有性生殖系統GR297のゲノムサイズは約500Mbpであり、ギニアグラスの基本サイズはイネ(約400Mbp)よりやや大きい(表1)。
  2. 四倍体品種間でゲノムサイズは有意に異なり(表1)、有性生殖の農1号はアポミクシスの品種にくらべ有意にゲノムサイズが小さい。
  3. 四倍体品種間では、5S rDNAのサイト数には差は見られないが、45S rDNA数は異なるため、相同染色体の由来が異なり、部分的に異質倍数体となっている可能性が示唆される(図1、表1)。
  4. 二倍体有性生殖系統GR297のrDNA染色体座乗情報から画像解析法によって作成した定量的染色体イデオグラムにより、ギニアグラスのゲノム内の染色体を相互に区別することができる。
成果の活用面・留意点
  1. ゲノムサイズの情報によって、DNAライブラリーや分子マーカー等の適正な構築規模の予測が可能である。
  2. 定量的染色体イデオグラムは、突然変異育種における染色体構造変化の指標として応用できる。
  3. イデオグラムによりゲノム内の染色体を相互に区別することができるため、アポミクシス遺伝子領域をもつ染色体に対応する有性生殖の染色体構造比較が可能となる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010017672
カテゴリ 育種 飼料作物 品種

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