タイトル |
トウモロコシおよびソルガム類のミネラル濃度 |
担当機関 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所 |
研究課題名 |
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研究期間 |
2006~2007 |
研究担当者 |
須永義人
原田久冨美(農林水産省)
川地太兵
畠中哲哉
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発行年度 |
2007 |
要約 |
トウモロコシおよびソルガム類のカリウム、カルシウム、マグネシウム、リン濃度の基本統計量を得た。平均値で比較するとソルガム類のミネラル濃度はトウモロコシより高い。
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キーワード |
トウモロコシ、ソルガム、スーダングラス、ミネラル
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背景・ねらい |
飼料作物を家畜に給与する場合、それらに含まれるミネラル濃度に関する情報は重要である。しかしながら、トウモロコシやソルガムのような長大型飼料作物についてはミネラル濃度の平均値や範囲が明らかではなかった。そこで、各地で栽培されたトウモロコシ、ソルガム類のカリウム(K)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、リン(P)濃度の平均値や範囲など基本統計量を得る。
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成果の内容・特徴 |
- 主として各地の試験研究機関で栽培された試料を用いて、トウモロコシは全国11地点で1995~2000年黄熟期に収穫した65品種155点、ソルガム類は10地点で1998~2002年、主として乳熟期から糊熟期(一部出穂前や完熟期も含む。スーダングラスは出穂期から開花期)に収穫した152品種414点(子実型32点、兼用型91点、ソルゴー型142点、スーダン型49点、スーダングラス100点)のミネラル濃度を明らかにした。
- トウモロコシとソルガム類のK、Ca、Mg、P濃度およびK/(Ca+Mg)当量比の基本統計量を表1に示す。K、Ca、Mg、P濃度について、平均値を比較するといずれもトウモロコシに比べてソルガム類は有意に高い。特に、K、Ca、Mg濃度は約2倍ソルガム類の方が高く、これらの元素はソルガム類の方がトウモロコシに比べて濃度の範囲(最大値-最小値)が大きい。K/(Ca+Mg)当量比の平均値には草種間で有意な差はない。 また、各元素濃度の分布の形状はいずれも単峰性で右裾を引く分布であるが、トウモロコシ全元素、ソルガム類のP濃度は対数正規分布に適合すると判定される。
- ソルガム類について、収穫時の生育ステージが他の品種と異なるスーダングラスをソルガムと比較すると、各元素濃度の範囲はCaでややスーダングラスが大きいがソルガムとほぼ同程度である。しかしながら、スーダングラスのK、Ca、Mgでは濃度範囲がソルガムよりも高く、スーダングラスの各元素濃度はソルガムよりも高い。K/(Ca+Mg)当量比の平均値には草種間で有意な差はない(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- トウモロコシやソルガム類のミネラル濃度の基準値として利用できる。また、標準飼料成分表などの基礎資料として利用できる。
- 各元素濃度は地上部全体の濃度を示す。
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URL |
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010017665 |
カテゴリ |
飼料作物
ソルガム
とうもろこし
品種
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