インビトロガス培養法で反すう家畜からのメタン産生量を簡易に測定できる

タイトル インビトロガス培養法で反すう家畜からのメタン産生量を簡易に測定できる
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所
研究課題名
研究期間 2003~2007
研究担当者 永西 修
R.Bhatta
栗原光規
田鎖直澄
田島 清
樋口浩二
野中最子
発行年度 2006
要約 インビトロガス培養法で測定した反すう家畜からのメタン産生量は六フッ化イオウ(SF6)トレーサー法やチャンバー法での測定値と相関が高く、簡易かつ迅速に反すう家畜からのメタン産生量を推定できる。
キーワード 反すう家畜、メタン、推定、家畜生理・栄養
背景・ねらい 反すう家畜から発生するメタンは温室効果ガスの一つであることから、インベントリーの精度向上と抑制技術の開発が多くの国において必要となっている。反すう家畜からのメタン産生量は開放式呼吸試験装置(チャンバー法)での測定が基本であるが、多大な労力や特殊な装置が必要であり、さらにチャンバー法に準じた六フッ化イオウ(以下、SF6)トレーサー法においても特殊な分析機器が必要であるなどから、多様な飼料のメタン産生量を簡易かつ迅速に測定できる技術が求められている。そこで、本研究はSF6トレーサー法やチャンバー法でメタン産生量を測定した試料を用いて、インビトロガス培養法によるメタン産生量の測定の可能性を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. インビトロガス培養装置(図1)は市販のルシテック(畜産草地研究成果情報No.2、25-26,2003)を改造したものであり、100ml容のシリンジを40本まで定温条件下で測定できる。
  2. インビトロガス培養法(測定手順の概要を表1に示す)で測定した粗飼料主体飼料(n=5)のメタン産生量はSF6トレーサー法(畜産草地研究成果情報No3,11-12,2004)で測定したメタン産生量と近い値を示し、両者の相関係数は培養開始後24時間が0.75であったのに対し、48時間では0.94と最も高い相関を示す(表2)。
  3. インビトロ培養法(培養時間24時間)で測定した消化性の高い泌乳牛用飼料(n=19)のメタン産生量はチャンバー法で測定した値と有意な相関がある(図2)。
  4. 以上のことから、粗飼料主体の飼料では培養時間が48時間、消化性の高い飼料では24時間の成績が実測値に近く、インビトロガス培養法は維持給与水準での反すう家畜からのメタン産生量を簡易・迅速に推定できる。
成果の活用面・留意点
  1. インビトロガス培養法は特殊な施設を必要としないことから、多種多様な飼料資源で牛が飼育されている開発途上地域等諸国での温室効果ガスソースデータベースの構築に寄与できる。
  2. 反すう家畜でのメタン産生抑制物質の検索に適用できる。
  3. ルーメン液を採取する牛は給与飼料の構成や量を一定にして飼養する必要がある。また、メタン産生量が既知の標準サンプルで測定値を補正する必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010017626
カテゴリ データベース 乳牛

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