採卵鶏農家の環境評価に使用可能なふん尿処理関連の原単位

タイトル 採卵鶏農家の環境評価に使用可能なふん尿処理関連の原単位
担当機関 資源化研究室
研究課題名
研究期間 2000~2003
研究担当者 羽賀清典
荻野暁史
花島大
黒田和孝
代永道裕
長田隆
田中康男
福本泰之
鈴木一好
和木美代子
発行年度 2003
要約 採卵鶏農家をLCA等によって環境評価する際に必要な原単位として、ウインドゥレス鶏舎内の鶏ふんやその処理物(堆肥)の含水率、有機物、栄養塩類等の濃度および環境負荷ガス発生量を、3農家の鶏舎(7件)と処理施設(3件)の繰り返し調査データから算出・提示する。
キーワード ニワトリ、原単位、アンモニア、メタン、亜酸化窒素、畜産環境、家畜ふん尿
背景・ねらい  処理に関わる総ての環境負荷把握を行い、これを総合的に評価することにより最適な処理・資源化システムの構築が可能となる。そこで、採卵鶏農家の評価のために最も基本となる固形分(ふんと堆肥)及び揮散物質(畜舎内と鶏ふん処理施設から発生する気体)に関するデータを調査・収集し、現状での原単位を提示するとともに、その調査手法を確立する。
成果の内容・特徴 1.
ウインドゥレス鶏舎で採卵鶏を飼養している農家で、密閉・縦型堆肥化装置で処理を行うA養鶏と、ハウス乾燥を併用した開放型堆肥化処理を行うB養鶏、C養鶏について、成鶏舎、育成舎および各処理施設を季節毎に調査し、以下の結果を得た。
2.
鶏舎内のふんは、1983年の草地試験場のデータ等既存のデータに比べ、含水率はほぼ同様であるものの、栄養塩類(N,P,K)については低めである。これは、飼養管理の精密化が進み無駄な塩類の摂取が少なくなっているものと考えられる
(表1)。
3.
ふんの含水率は、成鶏舎での測定値の変動は育成舎に比べて小さいが、畜舎間で差が大きい。窒素とリンについては、成鶏舎と育成舎での差異は顕著でない(図1)。
4.
密閉・縦型の堆肥化施設の鶏ふん堆肥は、開放・乾燥型の堆肥に比べ窒素含有量が乾物ベースで2倍あり、りんとカリウムについては6割程度である(図1,カリウムを除く)。
5.
舎内環境を18℃に制御した採卵鶏舎における発生は、成鶏1羽あたり日換算でNH3は78mg、CH4は1.8mg、N2Oは検出限界以下である。
6.
密閉・縦型堆肥化装置による8日間の堆肥化過程で、成鶏1羽あたり1日量の鶏糞(75g程度)から、NH3は26mg、CH4は4.0mg、N2Oは0.2mg発生する。
7.
今後さらに多くの研究者の協力を得て広範囲に調査を展開し、十分な精度を持つインベントリーを策定するため、調査手法マニュアルを作成している。
成果の活用面・留意点 1.
各成分の含有量データとガス発生量(NH3、CH4、N2O)のデータは、ふん尿処理に関わる基礎的な環境負荷を算出するための原単位として使用できる。
2.
しかし、十分な検体数に基づく原単位ではないので、活用に際しては、示された平均値のみでなく、標準偏差や範囲などを十分勘案したうえで使用する必要がある(表1、図1参照)。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010017372
カテゴリ 乾燥 飼育技術 評価法

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