ソルガム類の微量元素濃度

タイトル ソルガム類の微量元素濃度
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 畜産草地研究所
研究課題名
研究期間 2000~2003
研究担当者 須永義人
畠中哲哉
川地太兵
江波戸宗大
原田久富美
発行年度 2003
要約 ソルガム類のCo濃度はトウモロコシに比べて高く、ほぼ乳牛の要求量を満たす濃度(平均0.098mg/kg)である。Mn、Zn、Cu濃度はトウモロコシと同様に乳牛の要求量より低い。また、有害物質の指導基準や家畜の中毒発生限界を上回る試料はほとんどない。
キーワード ソルガム、スーダングラス、飼料作物、微量元素、土壌肥料
背景・ねらい 飼料作物に含まれる微量元素は家畜の生体内で多くの生理学的に重要な役割を果たしており、主要な飼料作物の家畜必須元素や有害元素濃度を把握することは、家畜の栄養管理や有害元素のリスク軽減のために重要である。長大型飼料作物においては、黄熟期のトウモロコシの微量元素濃度の実態について報告されているが、ソルガム類については十分なデータの蓄積がなされておらず、実態が明らかでない。日本標準飼料成分表においても出穂期のソルガムの記載のみである。そこで、全国各地の研究機関で栽培し、収穫されたソルガム類(スーダングラスを含む)について、微量元素濃度の実態を調査する。
成果の内容・特徴
  1. 東北から九州に至る8地点(表1)より収集した様々な品種、異なる施肥管理で栽培されたソルガム類564点の微量元素濃度を分析した。
  2. 乳熟期~糊熟期に収穫したソルガム(子実型、兼用型、ソルゴー型、スーダン型)に比べて、Mo、Coを除く元素で出穂期~開花期に収穫したスーダングラスの方がやや高い傾向にある。また、日本標準飼料成分表に記載されているソルガムの出穂期の値と算術平均で比較すると、乳熟期~糊熟期に収穫したソルガムのFe、Zn、Cu、Co濃度は著しく低い(表2)。
  3. ソルガム類の家畜必須微量元素濃度は黄熟期に収穫したトウモロコシと同様に、Feは乳牛の要求量を満たしているが、Mn、Zn、Cuは満たしてはいない。また、Co濃度はトウモロコシに比べて高く、算術平均はほぼ乳牛の要求量を満たす濃度であり、分析試料の48%は乳牛のCo要求量を上回る(表2)。
  4. ソルガム類では有害元素であるCd濃度がトウモロコシよりも高い傾向にあるが、他の元素も含めて、中毒発生限界ないし飼料の有害物質の指導基準(配合飼料、乾牧草等)を上回る試料はほとんどない。
成果の活用面・留意点
  1. 長大型飼料作物の微量元素濃度の基礎資料(日本標準飼料成分表など)として利用できる。
  2. Fe、Mn、Znは原子吸光光度計、他はICP-MSによる分析値である。保証値のついた標準試料を同時に分析し、精度を確認しているが、必ずしも飼料分析基準に基づく分析方法ではない。
  3. サンプルの収集地点には有害元素による汚染地は含まれていない。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010017358
カテゴリ 飼料作物 施肥 ソルガム とうもろこし 土壌管理技術 乳牛 品種

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