小規模移動放牧方式による肉用繁殖牛の飼養

タイトル 小規模移動放牧方式による肉用繁殖牛の飼養
担当機関 (独)農業技術研究機構 畜産草地研究所
研究課題名
研究期間 2001~2005
研究担当者 進藤和政
手島茂樹
佐藤義和
市戸万丈
発行年度 2002
要約 1つの区画が20aから50aの寒地型牧草を導入した耕作放棄地を合計60~70aになるように組み合わせて、放牧牛を移動して利用する小規模移動放牧方式により、春から夏までは3頭、夏から秋までは2頭の肉用繁殖牛を飼養できる。その際、子牛の日増体量は補助飼料を給与しなくても雄0.94kgおよび雌0.75kgと高い。
キーワード 永年草地・放牧、放牧飼養、耕作放棄地、肉用繁殖牛、寒地型牧草
背景・ねらい
近年、中山間地において耕作放棄地の増加が問題となっており、この増加初期段階では小区画の耕作放棄地が分散して存在している。この耕作放棄地の有効利用および肉用繁殖牛飼養の低コスト・省力化をねらいとして、小区画で分散した耕作放棄地を対象にした放牧技術を開発し、その牧養力を明らかにした。
成果の内容・特徴
1.
小規模移動放牧とは1つの区画が20aから50aで、分散した複数の寒地型牧草を導入した耕作放棄地に、図1に示したようにそれぞれの牧区の滞牧日数が1~2週間程度になるように、放牧牛を移動しながら利用する放牧方式である。
2.
合計60~70aの草地に春から夏までは3頭、夏から秋までは2頭の繁殖牛を飼養した場合、繁殖牛の採食量は体重比で1.5%から3%で推移し(図2)、放牧期間中の繁殖牛の体重を維持することができる(図3)。牧草の供給量が少なくなる夏以降は頭数を減らす必要があるが、通算の放牧頭数は700頭・日/haである(表1)。
3.
小規模移動放牧方式では草地で子牛を現地分娩し、補助飼料なしで放牧終了まで親子放牧をすることが可能であり(図1)、その際の子牛の日増体量は雄0.94kg、雌0.75kgと高い(表2)。
成果の活用面・留意点
1.
当試験地(長野県御代田町、標高800m)と同等な気象条件の地域で活用できる。
2.
草地の施肥量および牧草生産量については「寒地型牧草を導入した耕作放棄地の放牧条件下における牧草生産量」を参考にし、牧柵や飲水器等の施設や移牧用車両、作業時間については瀬川等(2000)草地飼料作研究成果,15号107-108,111-112を参考にする。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010017269
カテゴリ 寒地 施肥 中山間地域 低コスト省力化 繁殖性改善 放牧技術

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