製麺用高アミロース水稲品種候補系統「北陸207号」

タイトル 製麺用高アミロース水稲品種候補系統「北陸207号」
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター
研究課題名
研究期間 1990~2007
研究担当者 三浦清之
笹原英樹
後藤明俊
重宗明子
上原泰樹
小林 陽
太田久稔
清水博之
福井清美
大槻 寛
矢野昌裕
小牧有三
発行年度 2007
要約  「北陸207号」は、寒冷地南部では中生の早に属する粳種で、日本型で、やや短稈、偏穂重型の高アミロース米の製麺用系統である。製麺時の麺離れが良く、麺への加工適性が高い。
キーワード イネ、高アミロース、製麺用
背景・ねらい  米の需要拡大のため、麺、パンなど米の粉体として利用を積極的に進める必要がある。一部で米を原料とする麺の製品化が試みられているが、コシヒカリ等の良食味品種は、麺の表面の粘りが強く、麺離れが悪いことが欠点とされている。そこで、粘りが少ない高アミロース米で、麺離れが良く、製麺適性を持つ水稲品種を育成する。
成果の内容・特徴
  1. 「北陸207号」は、インド原産の在来種「Surjamukhi」のWx座を、分子マーカーを指標とした連続戻し交配により、日本型品種「キヌヒカリ」に導入した高アミロース系統である。短粒の日本型品種であるため、選別、精米など従来の日本型品種に対応した調整方法が適応できる。
  2. 白米のアミロース含量は、「キヌヒカリ」、「コシヒカリ」より15ポイント程度高く、(表1)、麺に加工した場合に麺離れが良く、商品化が可能である(写真)。
  3. 「コシヒカリ」より、出穂期は2日ほど早い“中生の早”、成熟期は「コシヒカリ」とほぼ同じ“中生の早”に属する。稈長は、「キヌヒカリ」並の“やや短”、穂長は“やや短”、穂数は「コシヒカリ」よりやや少ない“中”、草型は“偏穂重型”である。耐倒伏性は「コシヒカリ」より強く、“やや強”である。収量性は、標肥区では「コシヒカリ」よりやや少収であるが、多肥区では「コシヒカリ」並である。千粒重は、「コシヒカリ」よりやや重い“中”である(表2)。
  4. いもち病真性抵抗性遺伝子はPiiを持つと推定され、圃場抵抗性は、葉いもちは“中”、穂いもちは“やや弱”である。穂発芽性は “やや易”であり、穂孕期の障害型耐冷性は「コシヒカリ」より弱く“弱”である(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 麺に利用した時の麺離れがよく、製麺素材として利用できる。
  2. 障害型耐冷性が弱いため、冷害の危険のある地域での栽培は避ける。
  3. いもち病耐病性が不十分なため、適期防除に努める。
  4. 穂数が少ないので、分げつ数を確保するために、一般食用品種よりも増肥する必要がある。しかし、極端な多肥栽培では倒伏する可能性もあるため、地力に合わせた施肥を行う。
  5. 穂発芽性がやや易であるため、適期刈り取りに努める。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010017116
カテゴリ いもち病 加工 加工適性 需要拡大 水稲 施肥 抵抗性 抵抗性遺伝子 凍害 品種 防除 良食味

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